第31回大山登山マラソン

2016年3月13日(日) 天候:曇り
種目:9Km 男子60歳以上
記録:52分39秒
順位:男子60歳以上3位/264人

     
1Km4:084:08
2Km4:368:45
4Km9:2018:06
5Km5:1523:22
6Km4:5928:21
7Km5:5534:16
8Km7:5642:13
9Km10:2652:39


 ゴールまで最後の石段、すぐ上にゴールが見えるところまで来た。そこにいた走路員から、60歳以上3位という声が掛かった。石段を半分くらい上ったところで目の前のひとりのランナーがゴールしたところ、それが60歳以上の2位だった。そして私、第3位のゴールだった。久しぶりの入賞は嬉しかったが、残念ながら優勝はならなかった。


 前日の土曜日、横浜に向けて高速バスに乗る。横浜で用事を済ませてから伊勢原、大山の古宮旅館に向かう。昨年は土産物屋の間を上って行ったところにあるあさだ旅館を利用したが、今年はマラソンパックは行わないという事で紹介された古宮旅館を利用することにした。ゆったりと風呂に浸かり、おいしく夕食を頂いた。食後はのんびりしながら11時頃には床についた。天気予報では日曜日の天気は曇り、寒いだろうと言っていた。レースウェアの準備にTシャツも追加した。

 朝は5時半に起床、6時には朝食を食べ始める。昨日は昼にやや食べ過ぎた様で、今朝の朝食はやや控えめになった。7時40分過ぎのバスに乗るため7時半には準備も終わっていた。

 いつもの様に伊勢原小学校で受付を済ませ、いつものところに着替え場所を確保した。まだ8時半頃、スタートは10時なので暫くのんびりしてからレースの準備を進める。9時少し前からトイレに行きがてらアップを始める。寒いという予報だったがあまり寒いという事はなく気持ち良くウォーミングアップができた。最近はスピード練習などしていないので、心拍を上げるためにやや速めのスプリントもやって終わりにした。

 着替えを済ませ着ていたウェアなどの荷物を駅前で預けるために、やや早めにスタート地点に向かった。トイレも駅前で済ませ、その後は風を避けながらランナーがスタートラインに来るのを待っていた。スタート5分くらい前になってやっとスタート地点にランナーがやって来た。走行上の注意やゲストランナー=今年は浅利純子=の紹介の後にスタートが切られた。10時を少し過ぎていた。

 私のスタートのスピードもそれほど速くないので、今年は先頭から2列目に並んだ。目の前には耳が聞こえない様な人がいた。スタート時の混乱を避けるために先頭にいるのだろうと思ったが、2位でゴールしたのはその人だった。スタートしてそのまま見えなくなったので後ろの方にいるかと思ったら、最初から私の前を走っていた。

 コースは全て知り尽くしている。246号線の交差点手前が1キロ地点、4分8秒で通過した。もっと遅いだろうと思っていたが、例年どおりの走りだった。気を良くして走り続ける。1.5キロ地点あたりの伊勢原高校入口交差点を左折、この先上っているのがよく分かる。東名高速のガード手前が2キロ地点、1キロ地点より30秒程タイムは落ち4分36秒、やはり遅い事には間違いない。ガードをくぐってその先を右に折れて大山へ向かう道路に出る。

 この辺りはいつも梅が満開なのだが、今年はほとんどが散ってしまっていた。この先は徐々に勾配がきつくなっていく。景色の見覚えはあるが、距離ポイントは正確には覚えていない。これから先は距離を気にしなかった。どこかの交差点付近にあったと思った3キロ地点は見逃していた。

 坂道は直近を見ながらのピッチ走法が適している。久しぶりにそんな事を思い出して実践した。いい感じで走れていた。ただ走り自体は速くはない。しかし気持ち良く走れている。徐々に前のランナーをとらえられる様になってきた。4キロ地点のラップは9分20秒、そんなに悪いタイムではないだろうと思う。

 旧道を走り続けて、左側から上ってきた新道との合流点を右折する。その先がそろそろ6キロ地点という記憶がある。もう少し手前だろうと思っていたのだが、大山駅のバス停のだいぶ先の方に表示が見えた。何故かいつも6キロのラップの方が5キロのそれより速い。高度差は6キロの方が大きい。斜度の問題だろうか、あるいは距離違いか?

 ここまで来ればロード部分の残りは1キロ、いちばんの斜度の坂を迎える。これからが私の力の見せ所である。ペースを落とさずぐいぐいと上って行く。泊まった宿の女将さんが7キロ地点で応援していると言っていた。そこまではいいレースをしていたい。元気に前を通過、女将さんからは4位と教えられた。

 きつい坂をぐいぐいと上ってロード部分は終わり、右側にあるバスターミナルを過ぎるとその先は石段へと向かう。その手前にある坂が短いがいちばんきつい。そこを何とかやり過ごして石段に取り付く。あと残りは山道を2キロ、しばらくは土産物店の間の石段を駆け抜ける。やや低めの石段のところでは何とか1段抜かして走れるが、普通の石段ではなかなか1段抜かしでは走れない。土産物店の石段が終わるとケーブルカーの乗り口を通過して山道に入る。登山客からは声援も送ってくれて前を追う気合いも入る。

 この一週間、天気も良くなかった事で予定どおりの練習はできなかったが、バイク練習はこなしていたので不安は無かった。逆に疲労も取れていい効果があるだろうと思っていた。平地での走りは速くないが山に入ってからは自信があった。

 石段が終わった辺りでそれまで前に見えていたランナーはほぼ抜き去っていた。前には誰もいなってしまった。山に入ってからはぽつりぽつりという程度で前に見えていた。7キロの先では、60代5位とか4位という声が掛かっていた。正直なところそんなに後ろなのかという思いだった。やはり平地では勝負できていなかった。しかしまだ優勝するつもりでいた。必ず前のランナーは落ちて来るだろうと思っていた。しかし前との差は分かっていなかった。

 8キロ手前の山中の石段でひとり抜き去ったが、ゼッケンの色は違っていた。もう前にはランナーは見えなかった。走路員に聞いたら前との差は50mとの事だった。追い付くつもりだったが、できるかは分からなかった。山中に入ってからもさほど辛くはなかった。結構走れている方だと思っていた。これもバイク練習の成果だろう。

 そろそろゴールも近付いて来た頃、やっとひとりのランナーに追い付いた。やはり60歳代のランナーではなかった。その先、ゴール直下の石段の上り口で走路員から60歳以上3位という声が掛かった。どこで3位に上がったのか分からなかったが、何とか3位でフィニッシュできそうだった。

 私のゴール手前10mくらいで前のランナーがフィニッシュした。そのランナーが60歳以上の2位だった。わずかな差だったが2位までは上がれなかった。平地での走力の差で仕方がなかった。トップとの差は更に1分以上の差があった。それには追い付き様がない。50代の時に平地での差を極力縮めようとロードで頑張った事があったが、今はもうできない。上りだけの勝負になれば負ける事は無いのだが。

 フィニッシュして3位のカードを首から掛けて貰う。久しぶりの入賞だった。神社での表彰式に久しぶりに並ぶ事ができた。この先しばらくはこの列に並びたいと思う。目標どおりの結果にはならなかったが、走りとしてはいいレースができた。

(No.611)


  
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