2010 Ironman 70.3 Centrair Tokoname Japan

2010年9月19日 日曜日 天候:晴れ
種目:Swim 1.9Km、Bike 90Km、Run 21.1Km
記録:5:43:38 (総合191位/914人 55-59男子6位/42人)


 swim 37:38 (161位)
T1 3:44  41:22
bike 3:03:02 (203位) 3:44:24
T2 2:23  3:46:47
run 1:56:51 (254位) 5:43:38


 あれ、やっぱりペースが落ちてきたかな。やっぱり練習不足じゃ走れないものだと納得する。安川は勢い良く私を抜いて走り去った。以前は私もあれくらい走れたはずなのに。しかし今更そんな事を言っても仕方がない。

■9月17日(金) 晴れ
 8時半頃家を出で、新横浜を9時半頃の新幹線に乗る。名古屋までは1時間半ほど。あっという間に着いてしまう。飛行機とは大違い。名古屋で名物の味噌カツを食べてから、セントレア空港に向かう。空港までもあっという間、30分ほど。2時前には宿泊先のホテルに着いてしまった。エキスポなどをチェックして部屋に戻り、バイクの準備などを済ませる。夕方は風が強く、バイクに乗るには少々苦労した。

 今日の公式予定は何も無い。空港まで出掛けて行って夕ご飯を食べて部屋に戻る。

■9月18日(土) 晴れ
 今日から公式行事が始まる。その前に朝7時過ぎ、スイム会場に出掛けて行って、海の様子を確認する。水は温く泳ぎやすかったが、潮の流れがきつかった。岸から見て左の方にかなり流された。

 10時から競技説明会、その後に選手受付が行われた。1時からパーティが予定されていたが、慌しいのでパスした。たいしたものは出なかったらしい。ジュースとサンドイッチだけだったとか。まず最初の参加者の不満か。

 2時半から、トランジッション・エリアにてバイクチェックインが始まった。バイクを運ぶ足の無い私は、主催者側が用意したバイク輸送用バスに乗ってトランジッション・エリアに向かった。空港島と本土を結ぶのは鉄道と高速道路しか無く、バイクに乗って移動するわけには行かない。目の前に見えているのに何とも歯がゆい。

 少し涼しくなった3時頃出かけて行き、簡単にチェックインは済んだ。トランジッション・エリアは1箇所なので、事前にバッグを預ける必要も無く、たいした準備は要らなかった。やはりフルのアイアンマンとは少しずつ違っている。レース前のレースギアの準備はこれで終了。あとは自分の補給食などを用意して終了。レース前の高ぶりやら緊張感などは、やはり少ない。半日で終わってしまうという気楽さがある。

 夕食はやはり空港内のレストランで食べる。空港ではお店の選択や営業時間を気にしなくて済むのがいい。気になっていた和食のお店で美味しい魚を食べる。床に付いたのは9時過ぎ、まずまずゆっくり寝られた。起床は4時の予定。朝食はホテル側の好意で朝4時半から用意されている。

■9月19日(日) 晴れ
 レース当日の大会会場までの移動は各自で手配という事だった。大会バスなどは用意されていなかった。通常の大会とは違っていて驚いた。参加者の第2の不満。朝食は5時には済み、5時45分頃に出る電車に乗って隣の駅、『りんくう常滑』駅に向かった。駅から会場までは徒歩で10分ほど。

 陽は既に上っているので明るい。会場ではみんな準備を進めている。ボディのナンバリングなど、当日の受け付けに時間が掛かるかと思ったが、特に形式ばった事も無く、スムーズに進んだ。バイクの準備も特別な事は無い。スタートまでの時間をやや持て余した。

 今大会の出場者は1,000名ほど、それが5つのウェーブに分けられている。そのためか、あまり慌しさが無い。私のスタートの第5ウェーブは、最初が出て行ったあと20分後の7時50分である。こんなに空けなくてもいいのにと思う。7時15分までにアップを済ませて最初のスタートを待つ。潮の流れが強く、スイムコースは反対周りに変更になった。潮が右から左へと流れているのでなるべく右側からスタートして行く。岸から見ていると、選手が左側に流されているのが良くわかる。後のウェーブになるに従って、スタート位置が自然に右へずれていった。

 第5ウェーブが7時50分にスタート。年配者と女性なのでそれほどのバトルも無いはず。そう思って勢い良く出て行く。バトルに巻き込まれることは無く、気持ち良く泳げた。潮の流れもあるし、いつも左側にずれて行くので、意識して右側を目指した。ウェーブの中ではかなりいい位置を泳いでいる様に見えた。

 第1ブイまではスムーズに進み、それを右に曲がって第2ブイまでが潮に逆らうスイム、きついだろうと言われていた。前半はとりあえず飛ばしていく。そう思って勢い良く泳いだ。やはり第1ブイから第2ブイまでは長く感じられた。5分前にスタートした緑色のキャップに追い付いてしまった。

 第2ブイを回ってから方向がずれてきた。どこを目指せば良いかよく分からなかった。集団の流れがずっと右の方に見えてきた。少々左の方にずれてしまっていた。岸の方から沖のブイを目指す様な格好になって第3ブイのヨットを目指した。ここは潮の流れに乗っているので速い。やや左にずれたものの無事ターンする。ブイに向かって来るスイマーと交錯したりもした。

 次は最後、岸に向かう。右に流されて行くだろうと思い、なるべく左側を意識した。しかし、やはり集団がいないのはどうしてだろうと思っていたら、ずっと右の方を集団が泳いでいた。自分では結構速いつもりで気持ち良く泳いでいた。周りにはあまり選手は居なかった。岸に近づくにつれて右方向に修正してスイマーの列に加わる。集団にはスイマーがたくさんいた。しかし、第5ウェーブのオレンジ色のキャップはあまり見かけなかった。

 結構速い位置で上がれた様で、気を良くしてトランジッションに向かう。トランジッションのそばに昨日使ったシャワーがあったのでそこでウェットを脱ぎ、水を浴びる。ちょうど松本ピースと同時に上がって来た様で、すぐ後ろに彼は居た。彼より5分速かった事になる。気持ち良くバイクトランジッションを済ませる。

 スタート直後のバイクコースは防波堤の上と聞いていた。路面はコンクリート。どんなものかと思ったが、走れないほどではない。しかしつなぎ目や段差がたくさんあり、DHポジションなど取れない。仕方なくハンドル部分を持って気を付けて走る。直角カーブも多い。段差にはたくさんのボトルが落ちていた。最初だけだろうと思って我慢する。6キロほどで終わり、街の中に出て行った。やっと気持ち良く走れるかと思ったが違っていた。

 私のゼッケンは2001番。2001番から2050番までが同じエイジグループ。スイムが速かったからか、私の周りを走るバイクに同じ様なゼッケンは居ない。私が先頭を行くくらいの気持ちでバイクを走らせる。前を行くバイクは遅く邪魔に思えてくる。30分ほど走ったくらいか、2000番台のバイクが抜いて行った。暫く後ろを付いて行ってみるが、少しずつ離されて行く。それは無理をせず見送った。あとはできるだけ速いペースを作る。それほど長くは無いが、勾配のきつい坂も現れる。しっかりと漕いで上る。

 今回用意した補給食は赤飯のおにぎりとカーボショッツ。カーボショッツは大きなフラスクに6個ほど入れた。しかし、70.3の距離ではこれほど要らなかった。半分くらい余ってしまった。おにぎりは4つくらいしか食べなかった。こちらも半分くらい余ってしまった。

 バイクコースは目まぐるしく変わるので、走っていて決して楽しくなかった。気持ち良く走れる箇所は無かった。防波堤が終わり街の中に出る。すぐに陸橋を渡り、その先でいきなり狭い農道に入り、道路をくぐるカード下を通過した。そしてその先はまた元の道路に戻っていた。こんなコース設定が至るところにあった。まるで嫌がらせでもしているかの様なコースだった。もう少し何とかして欲しいものだった。

 直角カーブが多い、道路が狭い、路面が悪い、余計な迂回路が多い、トライアスリートが作ったとは思えないようなコース設定だった。更にエイドステーションは1ヶ所、わざわざコースから外れ、止まってボトルを取らせるようになっていた。マラソンの給水所よりもひどかった。これでは誰も喜ばないだろう。距離表示も無かった。メーターが付いているので無くても構わないが、やはり目で見る距離表示は欲しい。そのひどいコースを2周、普通だったら3時間は切れるだろうが、こんなコースでは無理だった。

 ようやく2周終わって再び防波堤へ。あともう少しというところで2000番台の選手がひとり追い付いてきた。バイクはP2、ウェアはいつもと違うが何となく姿が似ている。安川だった。ここで離される訳にも行かず後を追った。離されないようにしっかりマークしてバイクゴールは同時。ランのトランジッションに移る。

 バイクラックにはバイクが数台。やはり先頭ではなかった。わたしより速いのがいた。今回は着替えなど必要ない。しかし靴下ははかなければならない。腰を下ろして5本指ソックスをはく。あとはキャップをかぶって出て行く。それほど時間は経っていない。安川より早く出られた様だった。とりあえずは自分で行けるペースで行くしかない。どれだけ走れるか分からない。スタート直後はまだ防波堤を走らされた。陽は真上に上がり、コンクリートは熱せられていた。

 ランコースの設定もひどかった。狭いところを何往復もさせられる。同じ様なところを何回も走らされた。もう少し広いところを伸び伸びと走らせて欲しかった。結局ランは練習ができていなかった事で全く走れなかった。納得のいく走りにはならなかった。とりあえずは空港へ渡る橋は走らなければならない。16キロまでが長かった。

 なんとかこらえながらスタート地点近くの常滑インターへ入り、空港島への橋を渡り始める。ガードレールで1車線に規制された専用道は、所々に警備員が配置されている。仕事とは言え、日陰の無い道路の上では暑いだろうと同情する。しかしその私は渡り始めてからだんだん辛くなってきた。何故だろうと前方を見ると、橋はゆるやかに上っている。どんどん上っている。ほぼ中央くらいまで上り、平らなところは無くそこから先は下り。やっと楽になった。橋の下を走っているランナーがパラパラと見える。ゴールまでもう少しと思いつつ、冷えたビールを思い浮かべながら歩を進める。

 空港島は広い。最後はほぼ端から端まで走らされる。橋を渡りきり、橋の下をぐるりと回って島の南端にあるゴール地点の臨時駐車場を目指した。暑い中、応援は殆ど居ない。ただ暑さに耐えながら黙々と走るだけ。途中歩いている選手は、暑さにやられたか、エネルギー切れか、何だろうかと心配になる。私は最後まで走り切れそうだった。駐車場手前にたくさんの応援団がいたトヨタ車体の人達には元気付けられた。駐車場の中のフィニッシュゲートまで100m、花道を気持ち良く走り抜けゴールテープを切った。

 何しろ暑かった。アイアンマンなのにゴール時刻はまだまだ日中、昼時だ。陽はまだ真上にある。暑くてたまらない。ダメージはそれほど感じられない。暫くはゴールエリアでのんびりし、体のほてりが冷めるのを待った。更衣室で着替えて暫くゆっくりする。しかしゴールエリアは日陰も無くのんびり休んでいられない。スタート地点までバイクを取りに行かなければならないので、部屋まで帰って引き取りの支度をして出掛ける。空港のロビーは涼しくて気持ちが良かった。無事に終わって良かったと思う。

 朝と同じ様に、電車に乗って隣の駅まで出掛けて行く。まだまだ暑い中、駅から歩いて会場に向かった。バイクと荷物を引き取り、帰りはバイク輸送のバスに乗って来る。暫く部屋でのんびりしていたが、バイクは今日中にパッキングして託送しなければならなかった。慌ててバイクを分解しパッキングを済ませた。慌しい時間だった。

 5時30分からフロリダのスロットの発表。空港の特別待合室の前に上位の結果が貼り出されていた。私は6位、バイクまでは何とか健闘していたがランで落ちてしまった。残念ながら、クラブ内からは入賞者も居なかった。

 6時30分からもうアワードパーティが始まる。昨日のウェルカムパーティではたいしたものが出なかったらしいが、今日のパーティでは飲み物、食べ物共に豊富に揃っていた。たっぷり飲んで、食事を頂いて最後まで盛り上がった。この夜はベッドに横になった途端寝入ってしまっていた。お酒がたくさん入った上に、暑さと疲れでダウンだった。

■9月20日(月) 晴れ
 ぐっすり寝て、気持ち良く目が覚めた。シャワーを浴びて早速ビールを頂く。いつものレース後の朝と同じだ。ひと息ついてからレストランでゆっくり食事を取る。その後、ホテルを後にする。空港だけに都心までのアクセスはいい。あっという間に名古屋に着いてしまった。しかし、汗を吸ったウェアの入ったバッグが重かった。

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 登録費  :40,000円
 ホテル代 :24,000円
 交通費  :22,000円
 食事その他:10,000円
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 合 計  :約10万円


  
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