第16回新島トライアスロン大会
2007年5月26日 土曜日 天候:晴れ、強風
種目:Swim <1.5Km、Bike 40Km、Run 10Km
記録:12:25:34 (総合 19位/117人 男子 19位/101人)
swim 23:39(32)
bike 1:20:30(29) 1:44:09(32)
run 41:25(11) 2:25:34(19)
NZの大会も終わり、いちおう次の大会の目途は立ててあるものの、確定していないので目標が定まらず、張り合いの無いまま練習をこなしていたが、鉄人の間でやり取りされるメールを見て、ふと新島大会に出て見ようかと思った。新島ならば田中夫妻の他には居ないだろうと思い、早速連絡を取ってみた。
どうせ出るのなら新島ガラスの賞品が貰えるので、チーム戦に出ましょうとの事。なんだかわけの分からぬまま「チーム神奈川」という大それたチーム名で出場する事になってしまった。メンバーはヨーコさんとヨーコさんの知り合いの男性と私。残念ながらキヨさんはメンバーから外れていた。元々チームが組まれていたようで、私が後から割り込んでしまった様な形になってしまった。
ショート大会なので、久しぶりにスタートのスイムからダッシュのつもりで行ってみるかと思い巡らす。レースのために準備するような事は特に無い。レースの補給食くらいか。それよりも新島まで荷物を持っていく方が大変だと思っていた。輪行など10年以上やったことが無い。バイクを持って行く辛さなどすっかり忘れていた。そんな事だから安易に輪行して行くと思ったのだろう。もう少し荷物の運び方など考えれば良かったろうに、と後から考えた。
前日まで良く晴れていたのに、出発当日の金曜日だけ雨、しかも予報では1日中降っている様だ。しかしレース当日は晴れてくれる様だった。重い荷物を両肩に下げて、みなとみらい線日本大通り駅から大桟橋を目指した。JRの駅よりは近く、少しは楽だった。幸いにも私が駅を出た時には雨も小降りになり、傘は要らなかった。あとは船に乗って新島まで行けば良かった。田中さんの知り合いが船、宿をかなり安く手配してくれていた。感謝。新島までの航海は低気圧が通過した直後で、風が強く海もだいぶ荒れていた。キヨさんは大きく揺れる船に酔ってしまった。これがレースに大きく響いてしまった様だ。
翌朝土曜日、9時頃新島に到着、トライアスリートの集団が下船した。港の隣の海岸で数時間後にはレースが行われるのだが、まだほとんど準備はできていなかった。のんびりしたものだった。レースは13:00スタートである。手配してくれていた宿に入って一休み。更に朝食をとる。雰囲気は西湖の合宿の様なもの、緊張するほどの事もない。一休みした後にバイクで受付へ向かう。10時半を過ぎていた様だが、やっと受付を開始したところだった。海からの風が強く、みんな苦労していた。参加者は全部で150人程、ローカルな大会、手作りの大会といったところか。トライアスロン初期の頃にタイムスリップした様だった。とりあえずは自分の準備を進めてレースに備える。ひとり船の中で、いつもの如く何事やら騒いでいる人がいた。水着もゴーグルも全て一式を忘れてきたとの事。島に着いてからゴーグルの売っているお店を探したが、望みの物は無かった様だ。
12時過ぎにスタート準備をして会場に向かった。風がだいぶ強くなってきていて、海も荒れていた。スイムがどうなる事かと心配になってきた。しかし、自然相手の事を心配しても仕方ない事なので、準備に専念する。ウェットスーツを着て海でウォームアップ、うねりがあるものの、泳ぐ事はできそうだ。昨年のチェジュの様な事は無さそうだった。スタート20分ほど前に開会式。10分ほどで簡単に終わった。これくらいならいくらでも参加する気になる。そのうちに、海ではあっという間に折り返し用のブイがセットされていた。海が荒れているので予想通りかなり短縮されている様な気がした。沖には出ず、堤防のあたりで折り返して来る様になっている。スタート順は個人戦で2ウェーブ、最後にチーム、リレーの部がスタートする。私は第3ウェーブ、13時8分のスタートである。最後なので多少は気が楽である。人数はおよそ50人ずつ、かなり少ないと感じた。安全の面では好ましいだろう。
1時ちょうど、第1ウェーブが出て行く。反則気味に水辺を走り、ショートカットしようとするアスリートがいた。第2ウェーブではスタート前に岸を走らないようにと注意があった。4分後、第2ウェーブ、8分後に私達がスタートする。コースが短いからか、私達のスタートする頃には、第1ウェーブのトップがもう目の前まで戻って来ていた。スイムは同じコースを2周回する設定だが、8分ほどで戻ってくるのを見て、かなりコースが短いと判断した。これなら最初から飛ばして行くしかない。泳ぎ出してみて、海の様子がどんなものかと思ったが、それほど泳ぎづらくもない。人数も少ないのでバトルも無い。結構気持ち良く泳ぐ事ができた。しかし、最初のブイを曲がったところからは波とうねりを直接受けた。第1ウェーブは白キャップ、第2はピンク、第3は黄色。最初のブイを回ったあたりで白キャップのトップが私達を抜いていくのが見えた。前を行くピンクは海の上で目立つので、いい目標になった。第2ブイまでは少々苦労したが、無事に通過、岸を目指す時は波に乗っている様で、割合に速かった。
チーム戦のメンバーは私、ヨーコさんそしてもう一人は名前を細野さんと言う。我がクラブの初代会長と同じ名前だった。しかしこちらは名前のとおりの細めの細野さん、太めではなかった。その細野さんがスイム1周目を終わって岸に上がったところで目の前にいた。声を掛ける余裕も無かったが、先方も私に気が付いていたようだ。
時計のチェックはしていなかったが、2周目も変わらぬペースで泳げていた。いい調子だった。しかし沖に向かうところでは、やはり波とうねりに苦労した。だがそれもほんの少しの間だった。ピンクのキャップに続き、白いキャップも目に付くようになってきた。気持ち良く追い越しながら岸に上がった。自分では結構速い様な気がしていた。トランジッションエリアの私の周りには、バイクも数多く残されていた。私の目の前ではヨーコさんが、レースウェアが無いと騒いでいた。そのうちにチームメイトの細野さんも上がって来た。3人がほぼ変わらないスイムタイムだった。
陸上では強風が吹き荒れていた。バイクスタート直後は、海沿いの道路。追い風、横風、向かい風、全て揃っていた。この先どんなコースを走るのか、全くわからない。いまいちスピードに乗れずにとまどった。路面状態もあまり良くない。カーブも多く、軽快に走るというわけにはいかない。島の中央部を横断して対岸に出て、その後は農道を走る。道は狭くカーブも多く、走り易いコースではなかった。コースは1周13キロほど。それを3周回なので、1周もあっという間に終わる。とりあえず、1周して来れば様子も分かり、少しはペースも上がった様な気がした。補給もそれほど気を付ける程の事もないが、いつもの様に、20キロで1個のエナジージェルを取るようにした。
レース中、風は相変わらず吹き荒れていて、所々で苦労した。距離が進むにつれ、まわりを走るバイクの数も減っていた。何人かに抜かれたが、かなりの数のバイクは抜き去った。3周目を終えて港まで出ると、トランジッションまでの向かい風がつらい。まだ戻って来ているバイクもそれほど多くない。さっさとランの準備をしているつもりだが、何だかもたつく。さすがに、ショートでは5本指ソックスは履かない。ラストの10キロは思い切り走るつもりでいて、思ったとおり十分走れそうな調子だった。
走り出して、目の前にバイクで抜いたレースナンバーの近い同じチーム戦の女性が走っていた。再びすぐに抜き去ったがぴったり後ろに付いて来ていた様だった。こんなところで負けるわけにもいかず、いきなり私のペースは上がった。ランのコースもどんなところを走らされるのか分からない。5キロのコースを2周回と聞いているので、とりあえずは2.5キロ先の折り返しを目指す。スタートの計測地点が坂の上り始めにある。しばらくは曲がりくねった道がそこからずっと上っていた。坂は得意な方なのでいつもの様なペースを維持する。後ろを振り返るともうだいぶ離れていた。とりあえずは大丈夫だろうと、ペースも落ち着く。その後もランコースは平らなところが無い。路面も荒れていて走りにくい。もうかなり来ただろうという頃に急坂を下って復路のランコースにぶつかった。道路が広くなり走りやすくなったが、相変わらず平坦ではない。少しずつ上っている。
しばらく行って唯一の給水所。その先あたりで折り返しだろうと思ったがまだまだ。まだこの先も坂を上らされるのかと思うような山道を少し行ったところでやっと折り返し。すれ違うランナーのレースナンバーを見ると、同時にスタートしたランナーは数少ない。ほとんどが先のウェーブで出て行ったランナーである。ある程度は速い位置にいるだろうと安心する。折り返し点で後ろを確認すると、最初に競り合った女性との差はあまり変わっていなかった。なかなかしぶとい。結局この女性は女子トップでゴールし、賞品を独り占めした。山の中では風もあまり感じない。坂という事を除けばコンディションは悪くない。
折り返しの後、スタート/フィニッシュ地点まではほとんど下り。しかし、コースが分からないので不安なまま走る。前を行くランナーもあまり居なかった。スタート地点まで1キロ程となったあたりか、私を追ってくる足音が聞こえてきた。だいたい予想はついていた。あの女性だった。下り坂と追い風でスピードを上げ、私に追い付いてきた。やはりここでも抜かれるわけにもいかず、まだ私にも余裕はあったので、抜かれない様にペースを上げる。女性はぴたりと後ろに付いて来ていた。上り坂では負けない自信があったので、まずはこのまま少しだけ差を付けて、スタート地点まで我慢した。2周目になればコースも分かったもの、上り坂で離せるだろうという事も予想できた。1周目に後ろをチェックしたところで同じ様に振り返ると、最初と同じくらいの差が付いていた。これで私の負けは無いと確信した。次は前のランナーをひとりずつとらえるだけ。2回目の折り返しを過ぎて下るだけになった時は、もう前にランナーは見えなくなっていた。1周目で女性と競り合った海岸線はずっと追い風。最後は下り坂と追い風で気持ち良く走り抜けることができた。
フィニッシュした後は、タオルを掛けてもらい計測用のチップを外す。レースはあっという間に終わってしまった。ランもややあっけなく終わった。まだまだ走る余力は残っていた。アイアンマンから比べれば楽なものか、そんな事を感じたフィニッシュだった。シューズやらウェットやらを片付けながら、仲間のフィニッシュを待った。風が強かったが、天気に恵まれ、気持ちのいい大会となった。
夕方6時半から小学校の体育館で表彰式が行われる予定になっていた。レース後パーティがあり、一泊しての帰宅。久しぶりにお酒がたっぷり飲める嬉しい大会だった。ゴール近くには無料の大きな露天温泉もあり、離島の良さがたくさんあった。ここはのんびりしたいい大会だった。表彰では、みんなが頑張った結果、チーム混合で2位に入る事ができた。当初の目標の入賞を飾ることができて、賞品の新島ガラスのトロフィーも貰うことができた。田中夫妻には大変お世話になった大会だった。
交通費、宿泊費:15,000円 エントリー:15,000円 酒代:3,000円
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