第24回横浜マラソン

2004年11月14日(日)
記録:1時間23分14秒
順位:総合136位/2526人 男子133位/2313人

      Km    LAP    SPLIT
  5.0Km  19:52    19:52
 10.0Km  19:38    39:30
 15.0Km  19:34    59:04
 20.1Km  20:12  1:19:16
 21.1Km   3:56  1:23:14
1985年11月、20キロを走りきり、ヨレヨレでゴールした。たぶん充実感で満たされていた事だろう。
2004年11月、まだ数キロは走れるくらいの余裕をもってフィニッシュ。記録の上では、この20年でだいぶ成長したということか。でも、気持ちの上ではどうだったろうか。

 関内駅に降りたとき、この風景は初めてだと思った。昨年まで栄区、今年の正月から戸塚区に移り住んでいた。しかし、降りた後はいつもと同じ、山下公園へ向かう。少々早かったせいか、まだ人影はまばら。受付は8時からだと思っていたが、8時半からだった。公園内の一角に場所を確保、鉄人の旗を掲げる。

 のんびり準備をして、ウォームアップを始める。朝、駅を出たあたりで少し雨がぱらついたが、その後は降られることはなかった。暑くもなくそれほど寒くもなく、絶好のコンディションと言って良かった。9時頃から30分ほどアップをしてレースウェアに着替える。集合の合図が掛かってからスタートまでだいぶ待たされる。今年は暖かいとは言えないので、Tシャツを上に着ていた。脱いだTシャツは歩道に捨てて行くが後で拾いに来るつもりでいる。しかし、今年もレースが終わるとすっかり忘れていた。また、そのまま置いてきてしまった。

 10時頃から先頭付近にならぶ。しばらくは何もする事がない。キョロキョロと周りを見回したりストレッチなどをしてみる。いつものように大会関係者の挨拶があり、しばらくして、10時20分スタート。みんな勢い良く出ていく。スタート前に脱いだTシャツを道路脇に投げ捨て、レースが始まる。

 まわりから置いて行かれないように直線をペースを上げて走る。自分では精一杯の勢い。直線が終わり、左折。ゴールとなる倉庫街を通過し、陸橋を上る。橋のてっぺんで1キロ、3:51で通過、速いとは言えないがまずまずのタイム。下りになってペースが上がるが、その後はまた元のペースに戻ったようである。2キロ地点の表示は見落とし、ペースの確認ができなかった。

 大会は20キロからハーフマラソンに変わり、コースも何度か変わったが、コースも距離のポイントも憶えてしまっている。2キロあたりと思った時はもう既に通過していた。3キロポイントは11:39、やはり意図的にペースを上げなかったからか、1キロまでのペースからはだいぶ落ちていた。11:30程度では走りたかった。そのせいか、1キロを過ぎたあたりからは、だらだらと抜かれ続けた。自分では同じペースで走っているつもりだったので、無理に前を追いかける様な事はしなかった。後半に追いつく事には自信があった。そんな気持ちで走っていたからか、5キロ地点では8:12のラップ、そんなに落ち込むような走りでは無かったので、距離の間違いとしか考えられなかった。まわりとのペースの違いも大差はなかった。まわりもほぼ落ち着いたペースで走っていた。

 5キロ地点で根岸の小野さんの応援。私の前方に根岸のランナーがいた。とりあえず、そのランナーを目標に置く。序盤が終わり、中盤に移っていく。6キロ地点に給水所。曇っていて暑いわけではないが寒くもない。汗も適度にかいている。この先15キロ地点まで給水が無いということなので、取って行く。水を取って意識的にペースを上げる。まだ極端にペースを上げるような所でもないので、無理なペースではない。気持ち良く走れる様なペースで走る。根岸ランナーとの差も極端には詰まっていかないが、常に意識して走った。

 7キロを過ぎ、元の産業道路に戻ってきて、10キロのランナーを見ながら左に折れていく。8キロを過ぎたあたりの交差点、そこに私の名を呼ぶ人。バイクの格好でヘルメットを被っている。しかもカメラを構えているので誰だか分からない。バイクパンツの模様でやっと分かった。対馬さんだった。分かった時には既に前を通過していた。対馬さんの前を通過し、かもめ町方面へと向かう。ここも、コースは分かっている。カーブは最短距離を行く。9キロを過ぎ、10キロ地点はかもめ町の周回コース上。7キロから10キロ辺りまでの距離表示の位置が以前とは微妙に変わっていた。ラップタイムから判断すると、結構正確になってきている。

 10キロ地点で39:30、途中のラップタイムから長いと思われる所もあったので、およそ20秒ほど遅い計算である。であれば、まずまずのところ。10キロの先、かもめ町のコーナーに関門。復路でここを通過する頃にちょうど関門の時間制限の頃になっている。今回出場の知り合いの中にはここで止められてしまうような人はいない。あと残りは半分、この先も良く知ったコースを、徐々にペースを上げて行く。根岸のランナーは10キロ地点で既に追い付き、抜いていた。かもめ町の日石側の直線を抜けて、かもめ町の交差点。ここに再び小野氏出現。100mほど前に別の根岸ランナーが居るとの事、ならば追いつかなければならない。

 陸橋を上り始めた頃、先導車が来てトップグループが坂を下ってきた。5人ほどの集団、岡村さんがいるかと見たが、いない。しばらく後続も見送るが見当たらない。どうしたものだろうか、こんなに遅いわけはない、と思ったが、参加していなかった様だ。得意の上りで前にいた集団をごぼう抜き、そして下りでもペースを上げる。今年は道路工事の関係で、一部コースが変わっていた。折り返して来たランナーは下った陸橋を再び上ってきた。気合いが余計に入った。坂を下ってから本牧公園前の折り返しに向かう。私の前には塚越が居る。どれ位の差か、結構離れていた。500m程度はあったようだ。すれ違ってから私が折り返すまでにかなりの時間がかかった。

 折り返しの手前に12キロ地点、折り返しは12.5キロあたりか、あとの残りは8キロほど。もう、あっという間である。ここでも意識的にペースを上げる。前にいるランナーを目標にして捕らえていく。折り返しに向かうランナーも沢山いる。鉄人メンバーはあまりいないはずなので、向かって来るランナーには目をやらない。前のランナーだけに意識を置いた。いいペースで走れていて、少しずつ距離を縮め、並んで抜き去る。ランナーを抜くとそこでまた勢いが出る。そしてまた前のランナーを追いかける。その繰り返しとなった。

 往路で下ってきた陸橋を上る。すれ違う回数が増え、すれ違うランナーの数も増えた。知り合いからも声が掛かった様な気がした。上りで勢いをつけてごぼう抜き、そして更に下りでもペースアップする。13キロは折り返し後の高速の下、14キロは陸橋の上り口、15キロはかもめ町、この1キロ毎のラップが全て3:54、3回揃って気持ちが良かった。気持ちも乗っていた。タイムとしてもまずまずといって良かった。15キロを過ぎると、反対側に10.4キロの関門がある。ちょうど通過できたラストランナーが通り過ぎ、関門で止められたランナーがバスに乗り始めたところだった。もう疲れ切っているランナーがパラパラと走ってきていた。それらを横目で見ながらかもめ町の交差点方面へと向かう。少し脚に乳酸が溜まり始めたところだった。後ろから追ってくるランナーもいるし、追わなければならないランナーもいるし、楽して走っているわけにもいかなかった。

 16キロ地点の交差点はややペースが落ちた。残りは5キロ、20分程、もう一頑張りである。前方に根岸ランナーが見えてきた。やっと追い付いた。彼が根岸のトップの様である。このまま行けばもうすぐ追いつく勢いだった。17キロ付近に鉄人応援の対馬さん、再び気合いが入った。

 日産の角を大きく左折して産業道路、18キロ地点を過ぎて、残り3キロの表示が出てくる。ペースをどうするか考える。ここから先は、毎年の事なので、残りの距離はほぼ正しい。今のタイムからでは21分台はとても無理、22分台も怪しくなる。今さら無理してペースアップしても仕方ないので、このペースを維持することにした。4分を少し切る位でそこそこハイペースである。まわりよりも少し速いくらいのペース、少しずつではあるが、前のランナーを捕らえて行く。好タイムは期待できないので複雑な気持ちである。ただ妥協はしない。自分の力を全て出し切る。2車線の歩道側には10キロのランナーが歩くように走っている。それらを横に見ながら1つでも順位を上げるように前のランナーを追う。

 残り1キロ地点で1:19:16、4分ほどで走って23分そこそこ。ゆっくり走った昨年の記録を除けばワースト記録である。納得はいかない。悪い原因は分からなかったが、出だしから遅かった。あとはそのままゴールへ向かう。ゴール前はいつも同じ。陸橋の坂を下り右折、ここからは応援の人達がいっぱい。早くゴールしたいと思うが、フィニッシュ地点はまだまだだいぶ先。沢山の応援の中、直線を走るのは辛い。フィニッシュラインの時計が見えてきたところで、22分を過ぎ、23分に変わっていた。納得のいかないまま、フィニッシュラインを通過。そのままの勢いで、沢山のフィニッシャーの間をすり抜け、メイン会場の山下公園まで走ってきてしまった。まだ走る余力が残っていた。不完全燃焼だった。

 20年前から比べると20分以上タイムが縮まっていた。だいぶ成長したという事だろう。不完全燃焼の原因は何だったか分からないが、いま考えると、ひとつ良くないと思う事があった。
 前日からあんこの餅を食べ、当日も同じ餅をたらふく食べた。そしてレース1時間くらい前にはお腹が空いたので小さな大福を2つも食べてしまった。こんな甘いものばかり食べるとエネルギーの燃焼がうまく機能しないような事を聞いたことがある。過ぎたるは……という事か。ちょっと食べ過ぎたかな。でもお餅も大福も美味しかった。

 エネルギーが不完全燃焼で、気持ちも不完全燃焼だったかな。


  
home report