第21回シマノ鈴鹿ロード
2004年8月28日(土)、29日(日)
場所:鈴鹿サーキット
記録:
・2時間エンデューロ :12周(5+4+3)横浜鉄人クラブB
・マスターズ40+ :19:13.50(36.35Km/h)
・オープンⅢ :49:29.30(35.31Km/h)
あれー、なんだぁこれは!? まわりがどんどん前に行く。
後ろを振り返るといつの間にか自分が集団のいちばん後ろになっていた。こんなのは初めての経験だ。もう横から抜いていくバイクはいなくなった。やっと思いきり走れるようになった。しかし先頭はずっと前に行ってしまっている。これから前まで行くのは大変だ。
2日目の最初のレース、マスターズ40+のスタートの様子。いきなり一番後ろに下がってしまった。
松岡、佐藤に土曜の朝早く戸塚まで来てもらい、松岡の運転する3人の乗った車は鈴鹿を目指した。年寄りの二人は5時に集合の予定が、4時半過ぎには家の前に来ていた。お陰でちょうど5時には戸塚を出ることができた。JHによると、鈴鹿インターまで4時間、途中何のトラブルも無く、予定通りに到着。懸念された雨も全く降っていない。台風はどこへ行ったのか、曇りでバイクに乗るには最高のコンディションだった。
テレビで車のレースは見たことはあるけれども、鈴鹿サーキットを走るなどというのは初めてだ。来るのも初めて、今まで縁は無かった。
土曜日の出場種目はこの日最後の2時間エンデューロ。我がチームは年寄り3人、鉄人Bチーム。もう1チーム、若手2人の鉄人Aチーム、こちらは滝川、森永の強力ペア。チーム内で交替しながら2時間で何周走るかを他のチームと争う。2時間でおよそ60キロ、1周5.8キロなので12周、ひとり4周回る計算になる。順番は年の順で私がスターター、次が佐藤、松岡の順。1周ずつ代わろうという作戦、そのつもりでいたら、スターターが言うには1周目は交替できませんとの事。何だよ、そんなの聞いてないよ、という予想外の事態、だが仕方がない。
初めて経験するロードレース、初めてのコース、何が起こるのか全く判らない。まずは人の後ろに付いて行くしかない。どこを走るのが良いかも判らない。集団で走るのは不安なので、とりあえずはコースの一番端から出て行った。
我がチームは3人の組、他に2人、4人の組み合わせがある。先頭には2人組のブロック、3人組みはその後ろ、トップからはだいぶ離れてしまう。スタートはそれほど緊張感も無く出ることができた。他の2人もいるので、のんびり行くかという気持ちである。エンデューロのスタートはのんびり、最初はペースカーが付いているのでゆっくり走る。鈴鹿のサーキットを車のレースとは逆に走る。ホーム・ストレートはてっきり平らかと思っていたが、そうではなかった。スタートからいきなり上っていく。ストレートの終わりがだいぶきつい。立ち漕ぎで上りきると今度はシケイン、急なカーブが続く。
シケインを過ぎて下りの高速ストレート、ここでペースカーがいなくなりレースが始まった。下り終わると平らに見えるのだが、どうもだいぶ上っているようだ。周りが立ち漕ぎを始める。一番後ろにいるのだが、なんとかトップグループは見えている。しかし、カーブ毎に前との差はどんどん開いていく。集団の後ろには遅い選手が集まっているので、いつの間にか前との差は開き、トップグループは見えなくなっていた。
結局1周終わって見ると、もうトップグループは見えない。千切れた第2グループの後に付いて集団で走るように頑張る。スピードはハイペース、常にダッシュの繰り返しである。急なコーナーでは落車があるので、ペースを落としてゆっくりまわる。サーキットというのは平坦なところが無く、カーブも多いというのが初めて分かった。TVで見ているだけだとそんな事は全く分からない。常にハイペースで漕ぐしかなかった。2周目を終わってやっと選手交替、佐藤にバトンタッチ。汗びっしょりになっていた。脚はガクガク、しかし気持ちのいい20分だった。しかし20分後にはまた順番が回ってくる。
車のピットエリアが今日はバイクと人間であふれている。まだ始まったばかりなのでみんな元気だ。とりあえず後ろに下がって休む。カメラを取りにパワーバーのブースまで戻る。ついでにトイレでひと休み。しかし、のんびりしすぎていると次の順番が回ってきてしまう。一緒に出ている鉄人Aチームは若手、滝川と森永チーム。こちらは2~3周交替の様である。スピードも元気もあって、年寄りチームとは違う。
我がチームは1周ごとに交替、1周5.8キロを10分程度で戻って来る。なるべく集団にくっついてハイペースで走るように頑張る。ひとりになってしまうとその周回は辛い。早く終わってくれる事を願うだけである。
ちょうど1時間終わったところでアナウンス、28日なので28位のチーム名が発表された。3人組の28位は横浜鉄人Bチームとの事、我がチームである。そこそこ上位にいる。気を良くして残りを頑張る。
1時間も過ぎると、ごった返していたピットエリアも落ち着いてきた。疲れたチームもあるし、まだまだ頑張っているチームもある。我がチームは依然として1周交替、よく考えるとリレーのタイムロスもあるが、1周ずつリフレッシュして走れるので頑張れる。どちらがいいかは判らない。残りも30分を切るとそろそろラストスパート、残りの周回数も見えてくる。30分を切ったあたりで松岡が走行中、余程のアクシデントが無い限り、私の次の佐藤までは回る。周回数は予定通りだが、スタート時が2周だったため、松岡までは回らなくなってしまった。仕方が無かった。もっと速く走るか、みんなが2周ずつ交替で走れば、全員同じ周回数を回れたのかも知れない。最後は佐藤が頑張り、12周回の目標は達成した。
盛り上がったレースだった。トップは14周、アベレージ40キロくらいで走っているようだ。チーム成績は23位、1時間経過時より更に順位が上がっていた。スタミナで勝負するトライアスリートの面目躍如と言うところか。
初日のレースはこれで終了、皆三々五々解散していった。夜は何処へ行ってもすることは同じ鉄人メンバー、食料、アルコールを買い入れ、宿での晩餐となった。明日は6時起き、朝一番からレースは始まる。
2日目はエイジ別レースから始まった。
マスターズ40歳以上の部は朝一番のレース、スタートは7時30分。年寄りは早起きだからという理由だそうだ。台風の影響で雨が降ったり止んだりしている。路面が濡れているので落車には充分注意。
ストレートを走り終えて結局一番後ろ。シケインで集団のスピードが落ち、気持ちを入れ替えて前を窺う。しかしトップはそれを、スピードを上げて通過している。後ろは詰まってしまっている。その間にトップは行ってしまい縦長の隊列になる。簡単に千切れてしまう。次は下りのコース、みんなのペースが速いので追いつかない。そこを過ぎ、上っているようには見えないが、立ち漕ぎでないと上りきれない上り坂。前は速いからどんどん行く。だから後ろは追いつかない。ということで、どんどん前と離れて千切れてしまう。これの繰り返しだった。
マスターズは2周回、先頭にどんな人がいるかも分からないうちに、千切れてきた小さな集団に付いてあっという間に周回は終わってしまった。これも最初から最後まで落車に気を付けながらのきついレースだった。参加者は100人ほど、一番後ろから出て、たぶん半分くらいは抜いたのではないかと思えるくらい頑張った。
滝川は3分後スタートの40代の2組目、松岡、佐藤は50代の部で頑張った。なかでも滝川は、スタートから先頭集団を形成し、トップも引くくらいの勢いだった様だ。最後はやはり慣れないからか、ゴールスプリントで競り負け入賞を逃した。
次のレースは10時半スタート。エイジ別ではなく、オープンクラスのレース、周回は5周。およそ30キロ、それこそスタートダッシュでは走りきれないマイペースのレースになると思っていた。
空き時間は2時間ほど、次のレースの準備をして、暫くは他のレースを見ながらのんびりした。雨は相変わらず降ったり止んだり、その中、参加者はバイクレースを楽しんでいる。ここには今まで私の知らなかった違う世界があった。
オープンレースも参加者が多いために、150人ずつ位の2レースに分けられた。私と松岡は1組目、滝川、佐藤は2組目。もうだいぶ要領が分かってきたので積極的に行く。でも集団の真ん中は怖いのでコースの端からスタートする。
オープンレースでは年齢は関係ない。色々な年代がいる。スタートしても気後れせず、先頭から遅れないように頑張って走る。しかし今回のレースには速いレ-サーが沢山いる。最初のシケインで前との差がどんどん開いていく。3回目のレースで自分の実力が判ってきて、トップグループに付いて行けない事が判った。ちょっとトップスピードが違っているので、第2グループを目標にして走った。
強い雨の中、カーブでは充分注意、落車が増えてきた。落車だけはしないように気をつける。周回は5周、マイペースで行こうと思っていたが、そういう訳には行かなかった。どんどん離されて余計辛くなる。無理をしてでも前に付いて行くしかなかった。トップグループの後方を走るサイクリストは自分と比べてみてもかなり力が落ちている。結局自分が前を引くことになる。時々後ろに付いてくる人と先頭交替をして、力をセーブする。
なんとか3周を終わり、ホーム・ストレートを走っていると、後ろから先導のバイク。集団が来るから左に寄れとのこと。ハテ?もう周回遅れかと思ったら、3分後にスタートしたもう1組の先頭が追いついて来たのだった。トップとは1周で1分の差があるわけだ、速いものだ、そんな事を考えつつ走っていると、これは後ろに付いてペースを上げるしかないと気が付く。概ね全員が通り過ぎたところでスッと後ろに付く。暫くはなんとか後ろに付いて走っていられるが、それはやはり最初のスタート時と同じこと。トップのペースは速いから、ストップ&ゴーを繰り返しているうちに次第に離されていく。トップスピードが出る先のコーナーで落車発生、それで更に前との差が開いてしまった。もうこれで集団ともお別れ、また小さなグループで走ることになってしまった。
このレースはゴールラインの位置でトップと5分差がついてしまうと強制終了。それだけは避けようと、4周目も頑張った。集団のお陰か、それはなんとかクリアできて、最終周に入る。もはやまわりもいなくなり、また単独走行になる。最後の周だと思って頑張る。
シケインの手前に応援の滝川、そしていつの間にかレースに出ているはずの松岡。5分差がついて終わったのかと思っていたら、自分から止めたとの事だった。滝川もレースにエントリーしていたが、実際には社員の山ちゃんが走っていた。
最後の周は走りを楽しみながら、そして落車には注意しながら思い切り走った。最後のコーナーを過ぎてからは、前のサイクリストを追ってゴールスプリント。しかしやはりトップスピードが足りず、少々離されてしまった。
2日目は生憎雨の天気になってしまったが、楽しいレースができた。普通のトライアスロンでは経験できないようなレースを楽しんだ。レースが終わるとちょうど雨が上がっていた。充分にスズカのコースを楽しんだ後、サーキットを後にした。
私たちが鈴鹿で楽しんでいた頃、横浜は2日間とも雨、帰って来たときも雨の降る横浜だった。チェジュでは台風の影響でスイムが中止となり、フル・デュアスロンが開催されていた。
楽しい2日間を過ごす事ができた。松岡さん、佐藤さん、森永さんお疲れ様。滝川さんありがとう。松岡さんは運転手ご苦労様でした。
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第21回シマノ鈴鹿ロード エントリー費
・基本料金 : ¥2,500
・2時間エンデューロ(3人):¥14,000
・マスターズ40+ : ¥4,000
・オープンⅢ : ¥4,000
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