第21回館山若潮マラソン

2001年1月28日(日) 晴れ
記録:2時間58分15秒
順位:総合60位/1,678人 男子40歳代30位/634人


 はじめての館山マラソン、どんなところかと期待と不安の両方がある。参加しているフルマラソンのレースでは、目標は3時間を切ること。今までどのコースでも一応3時間は切っている。館山でも一発でクリアしたいところ、そのため、1ヶ月の距離はそれほど多くないが、ハワイが終わってからずっと走り込んできた。

 前日27日の土曜日、朝起きたら外は真っ白、大雪にびっくりした。日曜の大会が心配されたが、さすがに館山では雪は降っていないとのこと、雨のようである。たくさん雨が降ってくれたおかげで、当日の湿度が高く、呼吸は楽だった。

 日曜日は3時40分に起床。10時前には床に付いていたので、たっぷりと睡眠時間はとれた。焼いた餅をお弁当に持つ。これはフェリーの中で食べた。あとは家で軽く食べて出かける。電車はすべて始発電車。本郷台が4時59分、大船は久里浜行きで5時11分。久里浜に5時50分頃着く。京急駅前に急ぎ、フェリー乗り場行きの始発バスに乗る。久里浜港からは浜金谷行きの始発フェリー6時20分、到着は7時。あとは、マラソン専用バスで館山へ。時間は掛かっているけれども、すべてスムーズに運んだ。遠いという感じはしなかった。

 7時50分頃に無事到着。館山で雪は降らなかったと言っていたが、会場の多目的広場は真っ白、1センチくらい積もっていた。受付を済ませ、雪のないところへ場所を確保、あまり濡れていないところだったが、芝生はぐちゃぐちゃ、おかげで靴は泥だらけになってしまった。まだ早かったので周辺の観察、地元の出店などもたくさんあった。スタート地点は近いが道路は狭い。どうなるかと思ったが、スタート時の混乱などは全くなかった。少々早めに出かけていったが、ゼッケン順にきちんと整列され、誰もが前に出てくる様なことはなかった。

 スタートの1時間ほど前から軽くアップ。厚着のためか、すぐに暖まる。あとはストレッチで充分。10時スタートで、9時45分から整列。40分頃に行くと、いちばん前にならぶことができた。一応遠慮して、少し後ろに下がる。スタート時間のコールも間違えるなどやや緊張感に欠けていたが、ローカルレースでのんびりしていて、リラックスできた。浅井えり子がゲストでいちばん前に並んでいた。スタートしてからは、一般の男性ランナーと比べても、私と比べても、やはり速いので、たくさんの男性ランナーを引き連れ、次第に見えなくなっていった。それに付いていったと思えるランナーは、後半、だいぶ落ちてきていた。

 館山市長の合図で問題なく10時にスタート。ランナーズのRCチップを使っているので、スタート地点でマットの上を通過する。また、陸連公認コースでもあるので、10キロ毎にはラップの計測も行われ、距離や計時については、安心して走ることができた。

 スタートしてしばらくは、海岸線を行く。潮の香りも良く、走っていてトライアスロンのような感じもした。前日の雪から、天気はうって変わり最高のコンディション。空気も澄んで、伊豆半島、富士山もくっきりと見える。大島も、三原山もずいぶん近く見えた。ロケーションも最高だった。

 走り出しも順調、やや遅いかなという気持ちだったが、まわりともペースを合わせ、無理もなく、楽でもなくというくらいで走る。浅井とは次第に離れ、5キロ地点で100mくらい離れていた。私は20分20秒、浅井はちょうど20分ペースくらいのようだった。その後も、ペースの差は変わらず、浅井集団は次第に見えなくなっていった。アップダウンは少しずつあるのだが、最初のうちは、ほとんど気にならない程度。帰ってくるときはいやだろうなとは思いつつも、気にはしなかった。

 5キロを過ぎたあたりから、ほぼ同じような力のランナーがまわりに現れてくる。しばらく併走したが、その先私が前のランナーに付いて少しペースアップしたところで、見えなくなっていた。しかし、結局、最後ゴール手前3キロあたりで追いつかれ、先行されてしまった。相手も私をしっかり憶えており、元気づけられた。10キロあたりからは、50歳代のゼッケンを付けたいい走りのランナーの後に付いた。私よりはやや速いくらい、フォームもしっかりしていて、いいペースメーカーとなった。もうひとり併走するランナーがいて、こちらは同年代、息も荒くどこまで持つかと心配だったが、結局二人とも20キロ過ぎからはいつの間にか見えなくなってしまった。そして追いつくこともなかった。完敗だった。

 朝方はほとんど無風状態、湿度は高く、気温は10℃くらい。絶好のマラソン日和と思っていたが、陽が昇るにつれ風も出てきた。しかし風向きが良く、ほとんど追い風状態。15キロ過ぎからフラワーラインに出て、海沿いの陽も差している暖かいところを走ったが、追い風に背中を後押しされるように走り、汗もかき、暑いくらいだった。20キロ過ぎまでは、平坦で楽ないいレースだった。

 フラワーラインは、右手に海を見て、防風林の松林、左手には菜の花がずっと植えられていて、とてもきれいなところだった。追い風でもあり、暖かく、手袋などは要らなかった。ここならば、ずっと走っていても良いコースだった。しかしこの館山マラソンの楽なところはここまで、ここから次第にアップダウンの繰り返しが始まった。コース案内図を見る限りではいくつかの登りと下りしかなかったが、これは細かいアップダウンが図に出ていないだけで、細かいアップダウンを繰り返しながら山の上までのぼるかたちになっていた。何度これで終わりかと思ったか、結局、30キロまではずっとのぼっているような気がした。

 今回も、補給食としてカーボショッツを持参、ウェストバッグに入れて10キロから、5キロ毎に摂っていった。お陰でエネルギー切れは全くおこらなかった。20キロを過ぎ内陸に入り、少しずつ登り始めたあたりから、エネルギー切れと思われるランナーが目立ち始めた。この時点ではまだ余裕、登りのためにややペースは落ちたが、意識的に無理せず、落としていった。25キロ、30キロとおもに山の中でのぼりの続くコースのラップは20分台とはいかなかったが、なんとか21分台をキープできていたので満足していた。

 30キロを過ぎ、あとはほぼ下りだろうと思えるあたりで一息ついた。しかし下りも、30キロを走ってきた足には負担は大きく、立ち止まっているランナーもいた。自分も、あとは楽だろうと思っていたが、やはり太股裏に負荷がかかっていた。いまにもつりそうな気配になってしまった。無理しない程度に、流れにのって走ることにした。あとは5キロのラップを2回、今までのようにスプリットタイムを気にしての走りはしなかった。ラップタイムだけを気にしていた。30キロが2時間03分だったので、今までの感覚でいけばまずまず合格点ということになる。気持ち的には、30キロまでは20分台のラップが欲しかったところだが、のぼり坂では仕方なかった。3時間に対しての不安感は全くなく、十分行けるというつもりでいた。

 ゴルフ場を通過し、海岸線まで下ってくると、あと残りは10キロほどになっていた。残りのコースは、イメージとしてはほとんど平らなのだが、往路で小さなアップダウンが有ったのを憶えていた。右も左も太股うらがつりそうな気配がしてきた。つってしまえば終わりであり、止まってしまえば走り出すのにまた勇気がいることになる。つらない程度にスピードを出し、止まりたいのを我慢しながら走るしかなかった。小さなのぼりでもやはり無理はできなかった。

 風はやや向かい風、それほど強くはなかった。日射しも暖かく、ラストのコンディションとしては悪くなかった。レースを通して、コンディションは良い方だった。5キロ毎のラップのイメージを持っていたので、残りの距離に対する不安もなかった。35キロも我慢しながら走っているうちに通過した。

 残りは7キロ、あと5キロのラップを1回だけ計ればゴールというイメージである。まわりのランナーはパラパラいる程度。さすがにしっかりと走っているランナーは殆どいない。その私もなんとか4分台で走っている程度、5分までは落ちていない感じがした。残り4キロあたりで距離合わせのために短い距離を往復する。戻ってくるランナーを見ても、もうあまり元気はない。折り返し部分の最後で女性とすれ違う。女性だけに、ラストまで強いので、これだけには抜かれまいと思うが、どうなるか先は読めなかった。

 残りも3キロくらいになったところで、後ろからひとりのランナーが声をかけてきた。10キロあたりまでしばらく併走したランナーだった。勇気づけられるが、ついて行けなかった。残りの距離と時間を見比べると、なんとかキロ5分程度で走れば3時間はクリアできそうだったので、ここで初めて安心する。あとはマイペースで、最後まで我慢しながら行くしかなかった。

 40キロ地点で最後のラップをとって22分35秒、ここでもなんとか22分台が出ていたのでほっとする。なんとかサブスリーも手中におさめた感じだった。最後はじっくり、無理せず走るだけだった。久しぶりのサブスリーを目前にし、うれしさも感じてきた。朝、アップをしたところまで戻ってくれば、もうゴールは間近だった。まわりの応援に後押しされて、ゴールへと向かった。特別な走り込みをしなかったけれども、3ヶ月間よく頑張った結果だった。国道から運動場に入って、サブスリーが現実のものとなって安心した。ゴール前は前日の雪のため、ややぬかっていたため足元が悪かった。平凡なタイムとなったけれども、きついコースでの久しぶりのサブスリー、うれしい結果となった。

 根岸の森林公園で会う小野さんがすでにゴールしていた。46分で年代別6位とのこと。麦茶、豚汁などのサービスをもらって着替え場所へ戻った。着替えを済ませ、土産を買ってからは、近くのホテルで割引となっている風呂を浴びて(500円)、のんびりと帰ってきた。サブスリーを達成でき、のんびり旅行気分のマラソン大会となった。

【往路】
 本郷台  ⇒ 久里浜     JR    450円
 久里浜  ⇒ フェリー乗り場 京急バス  190円
 久里浜港 ⇒ 浜金谷港    フェリー  500円
 浜金谷  ⇒ 会場      大会バス  800円
【会場】
 風呂、ビール、土産           2,000円
【復路】
 館山      ⇒ 浜金谷  JR    400円
 浜金谷港    ⇒ 久里浜港 フェリー  500円
 フェリー乗り場 ⇒ 久里浜  京急バス  190円
 久里浜     ⇒ 大船   JR    400円
 大船      ⇒ 公田   神奈中バス 190円

 合 計                 5,620円


  
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