1998 彩の国さいたまマラソン

1998年2月1日(日) 晴れ
記録:2時間58分26秒
順位:総合257位/3421人 男子36-49歳104位/1655人

 5Km 20:19 20:19
10Km20:4741:06
15Km20:521:01:58
20Km20:531:22:51
21.1Km    1:27:30
25Km20:581:43:50
30Km21:402:05:30
35Km21:522:27:22
37.2Km0:002:37:13
38.2Km4:164:162:41:29
39.2Km4:298:452:45:58
40Km21:562:49:143:1512:012:49:14
41.2Km4:5516:572:54:10
42.2Km9:112:58:264:1621:132:58:261:30:56 (+3:26)


 数年振りのさいたまマラソン、前回は善久さんと2人で来て東武ホテルに一泊。今回は1人だが同じホテル。この大会はスタートが朝早く、当日出てくるのはかなり辛い。ただコースは平坦で走り易く、記録が出やすいので好きである。土曜日、4時頃上尾着。ホテルに荷物を置いてから受付に行く。後でひと騒動あるのだが、マスターズの部に出るはずが、一般の部に登録されていた。登録が済んでしまっており、ゼッケンも出てしまっているので、仕方ないのでこのまま出る事にした。

 夕食は街中を歩いて探して、汚い定食屋。十分満足できる夕食だった。翌日の朝食をコンビニで買って宿に戻る。ゆっくり風呂に浸かって10時前には床に就いた。

 朝は5時半起床。ここのところの忙しさからあまり疲れも取れず、寝ぼけながらも朝食を取る。練習不足という事もあり、あまり緊張感も無く、のんびりとテレビを見ながら30分ほどかけて食べた。身支度を済ませ、6時半頃宿を出る。会場まで重い荷物を持って20分ほど歩く。陸上競技場はだいぶ人が集まって来ていた。北風も吹いていたので、風が避けられる場所を確保する。

 しばらくゆっくりして、スタートの1時間ほど前からアップを始める。この頃もまだ緊張感は無く、目標タイムもとりあえず3時間、サブスリーは狙っていなかった。悪ければ3時間5分程度もあるのではないかなどと考えていた。という事で、緊張感というのも無かった。とりあえず、4月の宮古島に向けての長距離練習という位置付けにしていた。しかしサブスリーというものを意識だけはしていた。

 軽いジョグとストレッチで、体が軽くなるまでアップをした。8時頃までに済ませ、元のところにへ戻り着替えを始める。今回は11月の大田原でカーボショッツが効果的な事が分かったので、ウェストバッグに詰めて持って走る事にした。

 スタートまで20分程となり、スタート地点へ向かう。しかしやはり集まりが悪い。私が早すぎるくらいだった。集まりが早いのはつくば、河口湖くらいか。上にTシャツを着てスタートを待つ。北風が強く日陰では寒い。スタートラインの前方で、風に吹かれながら震えて並んでいた。陸連登録者だから前という事も無く、面倒な事は無く良い。

 特に変わった事も無く、そのまま定刻にスタートが切られる。混乱も無くスムーズに出て行く事ができる。気負いも無い。目標は3時間、あとは体調次第というところ。スタート前に着ていたTシャツは、ゴール後に拾うつもりでコース脇に捨てていく。このTシャツは帰って来た時は残っていた。ゴールをした後忘れていて、帰る時に見たら既に片付けられてしまっていた。あれば良し、無くても構わないと思っていたので、特に困りもしなかった。

 いつもの事ながら、集団の中でレースが進むとどれくらいのペースだか分からない。結局は5キロで20分少々のペースになるのだが、スタートし始めは不安になってしまう。上尾駅前の道路に出ると、13キロ地点までは中山道をほぼ一直線に北上する。ちょうど北風が吹いて来ており、周りがいなくなってしまうと少々辛くなる。なるべく人の陰を探す。

 桶川駅前がちょうど5キロ地点。ペースを確認して安心する。20分19秒、意外にいいタイムであった。とりあえず目標とするペースは20分35秒。これが一番のタイムだろうと思った(以前つくばで走った)。10キロのラップは20分47秒まで落ちてしまった。トータルでは41分06秒、まだ予定通りか。

 13キロで左折し、陸橋を上るまでは殆ど平坦、いいコースである。左折し風が変わる。アゲインストに変わりなかった。ただ建物が少なくなり、前より寒く感じられる様になった。少々辛く感じられた。15キロ、20キロとペースは殆ど変わらず、20分50秒を少々下回るタイム。5キロから先、ペースは殆ど変わっていない。

 途中、15キロ地点は大きな橋の上、吹きさらしで風も強く、昨年の大田原マラソンの様だった。あれよりはまだマシだったか。また、20キロ手前あたりではコースから200mくらい北側で火事が発生しており、風に乗って煙が流れて来ていた。煙たかった。消防車も向かっているところで、コース上に消防車も走る事になってしまった。危うく止められてしまうところだった。他人事ではあるが、大変だと思った。しかし、それだけだった。レースは続いた。

 20キロ手前あたりでひとつ、カーボショッツをウェストバッグから取り出し、口にする。その後少々元気が出た感じ。コースはそれまでとは打って変わり、いなかの風景に変わった。20キロを過ぎ、中間点は1時間27分30秒。同じタイムだけかかって、ゴールは2時間55分。残りの半分は3時間まで5分だけ余裕ができた。ギリギリの線であった。ギリギリの線での後半は、1時間32分までいい事になる。その先25キロもまだまだ余裕は感じられ、20分58秒。なんとか20分台をキープしていた。

 カーボショッツは、ほぼ5キロ毎に1つという事にした。ほぼそれで気力はキープする事ができた。その後も同じ様な間隔で35キロまで取り続けた。40キロでは残りの距離、残りのタイムから、のんびりとカーボショッツを取っていられるほど余裕は無くなっていた。その代わり、その時ペースはだいぶ上がっていた。

 25キロから先、自分ではそれほど急に落ち込んでいたつもりは無かったのだが、確実にペースは落ちていた。5キロで1分弱、1キロ当たり10秒も落ちてしまっていた。自分ではそんなつもりは無かった。ただ疲れが感じられていた。残りは12キロ、タイムは2時間5分30秒。この時点で、今までの経験ではちょうどボーダーラインというところである。たぶん30キロで2時間5分を過ぎていて、3時間を切った事は無い様に思う。ただ自分の可能性を信じ、できるものと思って走り続けた。

 大田原でカーボショッツに大いに助けられたので、今回もあまり不安になる事は無かった。これは逆に、練習が十分では無かったという事もあり気負いが無かったという事もある様に思った。どうしても、という気持ちは無く、できなければそれなりの言い訳はたつと思って、開き直っていた。しかしサブスリーへの憧れ、達成時の喜びだけは感じていた。

 35キロで21分52秒、2時間27分22秒。それほど落ち込む事は無く、同じペースで進んでいた。残り7キロ、猶予は32分30秒。キロ5分では達せず、4分半、ちょうど今のままのペースでギリギリ、という感じだった。とりあえずそのまま進む。あと7キロ、なんとかなりそうだという気にはなっていた。

 2.2キロ進んで残り5キロ。この間9分50秒、ペースは落ちていない。しかしいつ落ちるか分からない。残された時間は23分40秒。ここで一念発起、ぐっとペースを上げていく。まだまだ走れる。サブスリーの喜びを味わいたいと思い、必死でペースを上げていった。このままどこまでもつか分からないが、行ける所まで行くつもりで最善のペースを保った。

 残り4キロ、この1キロは4分16秒、だいぶペースは上がった。どんどん行く。何人か後ろから付いて来るランナーがいたが、それも振り切った。それまでのペースは嘘の様に軽快になった。JRのガードの下をくぐり、中山道にぶつかる手前であと3キロ。4分29秒もかかったが、きっと距離が違っているのだろうと勝手に思う。このままのペースであれば十分間に合うと思い、残り時間までは気にしていない。

 上尾の駅前を通過。道路は渋滞しているが、その横をガンガン行く。もうひと息だと思い、頑張る。前方に信号が見えてくればそこを左折、もうすぐ陸上競技場である。競技場の手前でラスト1キロ。残りはまだまだ5分以上あった。ペースは全く落ちていないが油断はしない。昔、苦い経験をしているから。

 競技場公園の中に入って、ぐるりと回り、競技場への入口に向かう。まだ3時間までは余裕。サブスリーランナーとしてまた栄誉を受けられそうである。競技場は全天候トラック。残り200m、走り易いコースをゴールへとひた走る。もはやタイムを気にする必要は無くなった。時計は58分を少し回ったところ。確実に時間は増えていくが、58分台はキープできた。

 ゴールで自分なりに小さくガッツポーズ。2回連続のサブスリー達成の瞬間だった。

 痛む足ではゆっくりとしか進めず、そのまま自分の場所へ戻る。あとはのんびり、皆の帰って来るのをスタンドの上から眺めて待っていた。残りは注目のマスターズの部の表彰。私の該当する40~44歳の部は、トップが40分台か。そして6位は57分台後半、というタイムだった。順位でいうと7位くらいには入りそうなタイムであった。残念でした。


さいたま、大田原、2回のレースで思ったこと
1.10月の走り込みの効果は2ヶ月程度は維持できる
 以前ランナーズの記事で読んだ事があるが、10月の走り込みの本当の効果は、1~2月に現れてくる。
2.自分自身に自信を持て
 但し、楽観、油断は厳禁である。
 以前のつくばで20数秒のオーバーは明らかに油断から出た結果である。今回の様に希望を持ち続けて走り続けることによりいい結果が生まれる。
3.目先のペースにだまされるな
 フルマラソンは30キロからが本当のレースである。結局はラストの5キロの走りで全てが決まる。
4.カーボショッツは即効性あり
 エネルギーとして補給後すぐに効果が現れてくる。今まであった30キロ過ぎのペースダウンが無くなった。

(No.277)


  
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