第14回 全日本トライアスロン宮古島大会

1998年4月19日 日曜日 天候:晴れ
種目:Swim 3Km、Bike 155Km、Run 42.2Km
記録:10時間10分29秒 総合231位

 Swim 54分19秒
T1 5分40秒 59分59秒
Bike&T2 5時間15分17秒 6時間15分16秒
Run 3時間56分04秒 10時間10分29秒


 今年の宮古島は好天に恵まれ、久しぶりに夏のトライアスロンを堪能する事ができた。やはり、夏のスポーツ、トライアスロンは、暑い日差しのもとでやるのが一番。

■4月17日(金)
 早朝のJTAは、11時には強い日差しの宮古島空港に到着。そこはすでに夏であった。たどり着いたのは、塚越、松岡、松野、中村、奈良島夫妻、松岡さんの友人の守田氏と私の8人。今日のスケジュールは、まず体育館に向かい受付、そして東急リゾートにチェックイン。ホテルはトライアスリートでいっぱい。もうトライアスロン一色と行ったところだ。

 昼食を済ませてからバイクを組み立てて一休み。その後は、夜のための買い出し、リゾート前の浜でひと泳ぎ。金曜日の公式スケジュールとしては、夕方から競技説明会、ワイドーパーティーが開催された。昨年に引き続いてのメンバーがたくさんいるので、パーティーはそこそこに、ホテルへ引き上げた。あとは、夜中までの内輪のパーティーが続いた。

■4月18日(土)
 午前中はフリータイム。午後からバイク受付というスケジュール。海でひと泳ぎして、平良市までおみやげ買いにサイクリング。戻ってきてからバイク受付をして予定はおしまい。あとはゆっくり明日の準備をするだけ。9時過ぎには床についた。当日の起床予定は4時。

■4月19日(日)
 予定通り、起床4時。天気は良好。陽の上るのは遅いが、絶好のコンディションのようである。やや風が吹いている。強くならなければ良いが、気になるところ。

 スタートは7時半。早めに食事をとって、5時半頃から行動開始。受付、バイクのセッティングをする。私のポンプの調子が悪く、充分に空気が入らない。どうなるかと思ったが、中村さんに借りて何とか終了。一汗かいてしまった。カーボショッツ、パワーバーはトップチューブに貼り付け、ボトルには薄めのVAAMを入れて準備完了。一度部屋に戻って一休み。こういったことはやはり、リゾートならではである。最後にトランジッションバッグを持ってスタート地点へと向かう。

 早いうちにゲートチェックを済ませ、ゆっくりスイムの準備をする。チームメイトと行動を共にすることで心強い。沖まで泳いでアップも充分に済ませる。宮古島に備えフルウェットスーツを新調した。着心地はなかなか良いが、首がやや緩いのか、泳いでいる最中に水が入ってきてしまうことが判ったので、首はややきつめに締めた。ゴール時には、首の後ろが擦れて痛かった。次回からは、テーピングが必要となりそうだ。やや風があるものの、海の状態は全く問題は無く絶好のコンディションといえる。

 ダイバーやレスキューの準備も整い、予定通り、7時半にスタートが切られた。トップグループが出て一息ついてから、コースロープから一番離れた左端から決心し、スタートする。ちょうどタイミングが良かったのか、しばらく泳ぐと前方がぽっかり空いており、とても泳ぎやすい。フルウェットでもあり、水温の心配もなく順調に泳げる。第一コーナーもあっという間に来てしまった気がした。次の直線も、潮の流れがあったのか、泳ぎに関しては全く問題なし。難点は、ロープから離れ過ぎてしまうことくらいだった。

 第2コーナーを曲がってからが大変。相変わらず、コースロープから離れているのだが、更に潮の流れの関係か、左の方へ流される感じがし、余計にロープから離れ、集団からも離れてしまうようだった。最後の数100mはほとんど岸に平行な状態。底がすぐそばに見えるのだが、ゴールがなかなか近づかない。だんだん浅くなり、やっとゴール。手首に付けたバーコードバンドを切り取り、係員に渡してタイムチェック。ウェットの袖に隠れてなかなか切り取れない。焦りながらも、なんとかきりぬける。

 そのままシャワーの下をくぐってバイクトランジッションへ。ゼッケンの若いグループとは違う、やや離れたバイクラックへ、遠いと思いながら向かう。とりあえず、トイレへ行って一息入れる。そして落ち着いて着替えを済ませる。スイムゴールしてから5分くらいは経っていただろうか、バイクに乗ったのは、スイムスタートしてからちょうど1時間くらいだった。

 今回は、バイクでは特に走りの目標というものもなく、ただ漫然として走っていたような気がする。走りにメリハリがなかった。

 平良市内まで10キロ、あっという間。そして西平安名崎を目指す。前方には誰がいるのか、自分のポジションが不明のまま、とりあえずどこかで塚越とすれ違うだろうと思う。池間大橋の手前でまず塚越とすれ違い、次は誰かと思っていると、大橋もそろそろ折り返しという頃に、後ろから滝川があっという間に抜いていく。この時は、滝川は後ろだったかと思って一安心。逃げられないようにとマークしようと思うが、思いの外速く、あっという間に先に行ってしまった。結局はこれが今回の彼の敗因であり、経験不足からきたものだろうと思う。あと何戦かすれば、もう私の後ろにいることはないだろう。

 もとの道に戻ってきて30キロ過ぎか。あとは東平安名崎まで30キロほどアップダウンの続く道である。風もやや向かい風のようで、バイクコースとしてはこの箇所が一番きついところだろう。滝川は見えなくなり、マイペースで進んでいるうちに、目の前にPanasonicとSPINERGY、中村であった。前にいたのか、という印象だった。とりあえず一声かけて並ぶ。このあたりから私の調子が上がらなくなったのか、しばらく中村と前後して走っているが、そのうち中村が先行し置いて行かれてしまった。あとはそのまま、じっとがまんのレースになってしまった。

 やっとのことで東平安名崎。久しぶりにきれいな景色だが、それを楽しむ余裕は無かった。ペダルの足はぱったりと止まってしまっていた。その後、2周目に入っても足の不調は変わらない。平均30キロくらいは出ている様子だが抜きも、抜かれもせずといった状態で、とてもつらい。口にするものはパワーバーとカーボショッツ。他のメンバーと比べるとこのあたりの補給がまずかったのではないかとのことだった。実際、少ないとも思え、反省しなければならない点である。定期的にもっと多く取るべきであった。

 再び東平安名崎の付近まで来ると、残りは30キロ程になる。10キロほどアップダウンを繰り返し、残り20キロくらいになった頃か、1台の調子のいいバイクに抜かれた。見たことのあるバイクだった。一瞬、誰かと思ったが、すぐそのあとから松岡。前にいたのは松野であった。松岡は松野に引っ張られペースを上げてきていた。松野はかなり調子が良さそうにみえた。松岡に声を掛けられやっと気がついた。あとは必死の思いで、松野、松岡の後をついていく。結局、松野は中村の直後まで近づいてきており、お陰でその4人がほぼ同時にバイクゴールとなり、ラン・トランジッションのテントの前で鉢合わせということになってしまった。

 一番驚いたのは中村だった。まさかすぐ後ろに来ているとは、思っても見なかったそうである。その前に、その4人の『集団』を見ている人がいた。塚越である。バイクゴール手前2キロ程のところ、空港通りからランコースへ左折したところで塚越のランとばったり。中村から本吉まで4人が連続して来たわけである。塚越としては何事だというところだろう。

 ランのスタートも4人連続し、松岡、松野、中村そして本吉という順で出ていった。松野と中村はスタート直後におしっこタイム。で、私がパスしていくと、前方に松岡。後ろを振り返ったところで確認できた。その松岡を1キロあたりでかわし、とりあえず4人の内ではトップに立った。あとは前の2人を追うだけである。1人は塚越、そしてバイクで快調に飛ばしていった滝川。

 塚越とは、ランの6キロあたりですれ違ったので、30分以上開きがあることは判っていた。しかし、滝川はどこにいるのか判らない。まずは自分のペースで走ることだった。平良市街を走っているうちは、まだぎこちない走りだったが、5キロほど行った旧空港あたりからだんだんいい走りになり、気持ちよく走れてきた。トップとすれ違ったのは10キロも行った頃だろうか?そして、何人かとすれ違ううちに、塚越も現れた。かなり速い方という感覚だった。

 私のランも快調で、補給もほぼ5キロ毎にカーボショッツをとり、エイドでは氷水で体を冷やし、帽子の中に氷を入れて頭を冷やした。5キロ毎のラップは、目標の30分をほとんど切れていて、エイドでも、氷をもらう以外は止まる必要はなかった。塚越からすぐ前にいることを知らされた滝川は、20キロ手前でその姿をやっと確認することができた。バイクで無理をしたのか、ランでは全く走れていなかった。結局、折り返し手前で難なく抜き去り、ついに鉄人2位に浮上した。トップに立つには、塚越が止まっている以外は無いと思った。もう1時間は違っているはずだ。

 後ろから来るランナーは、折り返し後に、滝川のすぐ後ろに中村、そして松岡、松野という順であった。中村以外はもう心配はないと思った。中村は、案外すぐ後ろに来ているなと思った。1キロも開いていなかった。しかし、20キロの間に、1キロほどの差がついたということにもなる。

 復路も往路と同じくらい快調。一時は更にペースを上げられそうな感じだったが、無理をせず、抑え気味に行った。このランコースも、平坦なようで結構アップダウンが繰り返され、ランナーにとっては、なかなかつらいコースである。旧空港が見えてくれば、残りもあと少し。気分的にもやっと楽になる。まだ陽も高く、明るいうちにゴールできそうだ。

 市街に入る前に、若い女性ランナーに抜かれてしまった。それを追って私もペースを上げる。市街に入ると、残りは2キロ。もう先も見え、どのようにゴールするかなども考え始める。競技場手前は緩い上り坂。つらい分、だんだん気持ちも盛り上がり、ペースも上がっていく。前のランナーを抜くことはあっても、もう抜かれることはない。

 競技場に入ってからは、歓声を聞きながら、一歩一歩しっかりと走り、最後のホームストレートは一人気持ちよくゴールイン。ランは最後までしっかりと走れ、待望のサブ4、3時間58分という好結果となった。あとは帰ってくるメンバーを、ゴールで待つだけだった。次々にゴールに入ってくる中村、松岡、滝川、松野は皆接戦であった。

■4月20日(月)
 生憎、天気は悪い。完走の充実感の中、今日は43回目の誕生日。
 朝、体育館へ出かけて行きバイクの引き取り。帰りはバイクに乗ってくるつもりだったが、雨だったのでタクシーで戻ってくる。あとはバイクを分解し、発送手続き。そして、昼過ぎからの完走パーティーに参加。さっさと切り上げ、リゾートに戻ってくる。あとはまた、食事と宴会。のんびり、のんびり。

■4月21日(火)
 トライアスロンツアー最終日。チェックアウトを済ませた後は、レンタカーで島内観光。ドイツ村、東平安名崎などコースを車でまわって大会を振り返りながらの見物。戻りの飛行機は7時少し前。定刻よりやや遅れて宮古島を飛び立ち、羽田には10時過ぎの到着。4泊5日、楽しい宮古島トライアスロンツアーでした。連れていって下さった皆様、ありがとうございました。楽しい思い出となりました。

 ツアー費用:約150,000円
 出場費  :  29,000円


  
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