第6回小笠・掛川マラソン

1993年4月18日(日) 晴れ
種目:フルマラソン 一般男子の部
記録:3時間11分22秒 総合362位

  SPL. LAP 5Km(/Km)
2Km7:457:45
3Km11:333:47
5Km19:498:1619:49(3:58)
7Km27:508:01
10Km39:5712:0620:08(4:02)
12Km48:078:10
15Km1:00:3512:2820:38(4:08)
20Km1:21:2320:47(4:09)
25Km1:42:5221:28(4:18)
30Km2:05:2522:33(4:30)
35Km2:30:1624:50(4:58)
40Km2:58:4728:30(5:42)
42.2Km3:11:2212:37(5:44)


 朝は3時に起床。軽く食事をして、3時半に家を出た。まだ外は真っ暗。羽生と小雀の日産前で待ち合わせているので、予定どおり出発。やはりやや寝不足の感がある。この先大丈夫だろうか、という不安は多少あった。その後、鵠沼のママを迎えに行く。ちょうど4時。134号、西湘バイパス、箱根新道を経由して三島へ出る。その先沼津まで行って、東名高速に乗り、菊川というところまで行った。インターチェンジを降りたのは6時20分頃だったか。途中だいぶ眠かった。暫く眠りたい気分だったが、そんな余裕は無かった。最初の予定では1人で行き、夜中に到着し、そこで車の中で仮眠を取るつもりでいたが、他のメンバーも行くというので、乗り合わせて行く事になった。

 案内されるまま、着いた駐車場は日東工業の臨時駐車場。そこからバスで5分ほど行ったところが会場の「つま恋」であった。つま恋の駐車場は既に満杯のようであり、入れてはくれなかった。受付も7時半頃には終わり、スタートの9時半まで少々間があった。少し休む事ができた。

 今回出場する動機となったのは、河口湖でまずまずの成績が出た事、そしてその走り込みの成果がこの掛川でも出せるだろうか、という事を試してみたかったためである。また、暑さの中でのレースはどんなものだろうかという事を一度経験してみたかった。

 参加者はずいぶんと多く、やはり地元の静岡、愛知そして神奈川、東京といったところが多い様だった。会場のつま恋のきれいな芝生広場も人であふれていた。それ程の緊張感も無いまま、1時間ほど前からウォーミングアップ。気温もだいぶ上がっている様だった。

 スタートはゼッケン順、ゼッケンは「333」、なかなか良い番号である。スタート位置は先頭より5mくらい後ろ。それ程人も多くなく、まずまずの混み具合というところであった。この大会は「ランナーズ」が協力している大会、なかなか気配りの行き届いている大会である。この大会には、各タイムのペースメーカーもいる。2時間59分のペースメーカーはいちばん先頭にいた。

 9時30分、予定どおりスタート。殆んど停滞も無く、スムーズにスタートが切られる。TV局もSBSが来ており、中継車も何台かいた。こういう大会では珍しい様な気もする。これもランナーズの影響だろうか…。

 つま恋の中では殆んど下り。やや道路が狭いのが難点だろうか。南ゲート横を通過して下って行くと、朝入って来た東名高速の下を通り過ぎ、一般道へと出て行く。最初は下りという事もあるので、それ程飛ばしているつもりでなくても、タイムは悪くはない。2キロでは7分45秒、なかなか速過ぎるくらいであった。

 この大会は距離表示がきっちりと1キロ毎に出ていて、ペースがつかみ易く、とても走り易い。以前から評判の良い大会であったが、そのとおりだった。また応援も思っていたよりも多く、心強かった。コースを通じて、殆んどのところに応援の人達が居てくれた。いちばんの感激は、往きの2キロ地点、帰りでは残り3キロ地点辺りでエレクトーンの演奏がずっと鳴り響いていた事であった。遠くからも良く聞こえ、とても励みになった。

 コースはつま恋から出てしまえば、それ程極端なアップダウンは無い。しかし、一般道を使用するため、混雑を避けるのに、ずいぶんコーナーが多い様に感じた。河口湖であれば同じところを2回走るので、コースも割合に早く憶える様な気がするが、ここは折り返しでもなく、ほぼ一周回のコースであるので、どの辺を走っているのか、なかなかイメージがつかみにくかった。スタート地点等の地形からは、佐倉マラソンのコースの様である。しかし、佐倉のコースの坂はもっときつい所がいくつもある。

 5キロは1キロ毎のラップを気にしながら調子良く走れ、19分49秒。やや速過ぎるかなとは思ったが、そのまま行く事にした。

 10キロは39分57秒、タイムとしてはなかなかのもの。ペースはやや落ち、20分08秒。20キロまでは給水所が5キロ毎に有り、水、ポカリ、スポンジが揃っていた。また10キロ毎には給食も有り、あめ、バナナ、レモン、ビスケット、ところによってはイチゴも置いてあった。

 15キロは1時間00分35秒、ラップは20分38秒。途中、10キロ過ぎの給水所で水を取った時にランナーにぶつかったらしく、ストップウォッチが止まってしまっていた。気が付いたのは11キロ地点を過ぎたところだった。3分30秒ほど止まっていた様だが、そのままスタートさせた。

 20キロは1時間21分23秒。ラップは20分47秒。ここまでタイムとしてはまずまずであり、サブスリーを達成するにも容易なペースであった。しかし実情は既に疲労が出ており、腹の方も空き始めていた。このペースで走れたのも1キロ毎の表示があったからで、もしも無ければ、だいぶ落ち込んだタイムになっていたかも知れない。しかし逆に考えると、もう少し落ち込んだタイムであれば、後半のバテもあまり無かったのではないかと、などとも考えられる。

 20キロの給水では、水、スポンジ、更に空腹をいやす為にイチゴを1個。これだけでも少しは腹の足しになった。しかし本当はバナナが欲しかった。市民のエイドが有る事はあったが、それは殆んど特定の人用であり、誰でも良い様では無かった。しかしこの先からは2.5キロ毎にエイドが設けられており、非常に助けられた。この辺りから疲労もだいぶ出てきており、ペースも急に下がってきた様である。

 20キロを過ぎた辺りで、後ろから何やら人の声がする。この5キロは20分40秒とか言う声、ペースメーカーの様だった。という事は、てっきり前を行っていると思った2時間59分のペースメーカーは、いつの間にか後ろに居た様である。スタート直後に抜いたとしか考えられないが、この速すぎたペースがここへ来て響いた様だ。22キロ辺りでサブスリー集団に抜かれる。20人程度の集団であった様だ。中に女性が1人おり、これが女子トップの様だった。そのペースの差は既に付いており、徐々に引き離されてしまった。できればあの集団よりも前で走りたかった。或いは、完全にあの中で走るのが良かったのだろうか…。

 25キロは1時間42分52秒。ラップは21分28秒まで落ちてしまった。タイムだけを見ればまだまだ十分サブスリーが狙えるタイムなのだが、サブスリー集団に抜かれてしまった事、そしてペースが間違いなく下がっている事などを考えると、3時間をきるという事が危うく感じられた。いつもは35キロ過ぎから来る様な疲労感も、もう既に来ていた。この先完走できるだろうかという不安もあった。

 2.5キロ毎のエイドは大変勇気付けられるものであり、それがとても待ち遠しかった。給水所で水とスポンジを取ると、何とか次のエイドまで走り切ろうという気持ちになった。30キロは2時間5分25秒、ラップは22分33秒。このタイムであればまだサブスリーは十分間に合う、そう思いながら走り続ける。

 周りのランナーも調子の良さそうな人と、どうも調子の出ない人と分かれて来ているようだった。ペースの落ちた私にも抜かれて行ってしまう人や、もう既に歩いている人も結構居た。あと残りは55分、12キロ。4分半で走れば何とか間に合う最低ラインである。河口湖並みのペースであれば何とかクリアできそうであるが、今の状態では…。とりあえず最後まで走り抜く。

 35キロはどんな風景か忘れてしまった。2時間30分16秒、ラップは24分50秒。遂にキロ5分になってしまった。残りは7キロ、3時間まであと30分。遂にここで、もう3時間を切る事は無理だろうという事が確定的になった様である。もうこの後はペースは落ちる一方、何分でゴールできるかなどという事も考えられなくなってしまった。

 地元の先生か、行く先々で応援がある。少し前は私の前を走っていたのだが、だんだんペースも落ち、後ろの方を走っていた。ずいぶん辛そうな走りの様だった。応援が無ければ歩きたいのだろうななどと人の事を心配してしまった。

 40キロは2時間58分47秒。何とこの5キロは28分30秒も掛かってしまった。いつもの練習ペースよりも遅いペースである。そして時計はもうそろそろ3時間になるところだった。帰りにもあのエレクトーンは鳴り響いていた。これから数千ものランナーを迎えるため、まだまだ弾いてくれるのだろう。などと考えている余裕は全く無かった。あと残り2キロを何分で走れるのか、これしか無かった。水とポカリ、そしてスポンジが頼りだった。

 もう既に目の前につま恋、上り坂がきつい。東名のガードをくぐると更にきつい坂が続く。もう間もなく残り1キロの表示が見えてくる。スタートの時通ったコースを逆行し、右へ折れてグランドの周回コースへ入る。そこから左回りで1周とちょっと。もう既にたくさんのランナーがゴールしている。

 ゴール前を通り、500mほどある周回コースを1周してくる。スピードは上がらず、ゴールは見え、辛いラストだった。ゴールは芝生広場の中、100m程の直線でゴールイン。最後は芝生の中をゆっくりと走りきった。ゴールタイムは3時間11分22秒。それでも順位は362位、ゼッケンと大差無いゴールであった。全くゼッケンどおりの結果、「さんざんさ」であった。

 ゴール後はなかなか気配りの行き届いたサービスがあり、アフターレースも楽しめる様になっていた。しかし、タイムは全く満足のいくものではなく、睡眠不足もあり、疲れきってしまっていた。そのまま暫く寝入ってしまった。レース後は暫く休んだ後、箱根に向けて出発した。明治生命の小涌谷荘で温泉に浸り、1日の疲れを癒した。ママのお陰であった。

(No.154)


  
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