第3回全日本トライアスロン選手権
1989年9月3日(日) 晴れ
種目:Swim 2Km、Bike 90Km、Run 21.1Km
記録:5時間33分47秒 総合232位
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Swim | 49:00 |
Bike | 2:58:56 |
Run | 1:45:51 |
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Total | 5:33:47 |
今回はなかなか充実した良いレースだった。やっと本当のトライアスロンを経験した様な気がした。一時は参加できるかといったところもあったが、何とかこの喜びを味わう事ができた。
スイムが2キロ、バイク90キロ、ラン21キロのハーフトライアスロンであった。スイムは波崎新魚港内の一周1キロのコースを2周。バイクは波崎町から波崎工業団地までの往復コースを2周、そしてランはバイクコースの一部の折り返し21キロ。
9月2日土曜日、朝8時30分に家を出発、波崎へと向かう。何故かやけに道路が混んでいる。3時間程度で着くだろうと思ったのは大きな間違いだった。結局、東京港トンネルを通過したのはちょうど12時であった。この間、何度2時半までに現地に着けるかどうかを心配しただろうか。現地まで到着するのがいちばんつらい種目だった様な気がする。
何とか2時に波崎新漁港に到着。素早く受付をし、車検を済ませてしまう。3時からは競技説明会が行われた。風がやけに強い。これで何とかレースに参加することができる。今日の宿は、民宿もりた屋。会場までそれ程遠くなく、まずまずのところだった。夜は8時過ぎには床に就き、いつの間にか寝入ってしまった。
ぐっすり眠った翌3日、大会当日は4時45分には目が覚めた。雲も殆ど無く、とても良い天気になりそうだった。6時過ぎに、メイン会場の新漁港へと車で向かう。車で5分と掛からない。明け方には殆ど風は無かったが、次第に風が吹き出してきた。しかし天気の方はだいぶ良さそうだ。
バイクを組み立てバイクラックへとセットする。バイクラックが神奈川県トラのものであるため、倒れないかとやや心配である。周りのバイクのハンドルは殆どDHバー、エアロバーだ。ドロップハンドルでもアタッチメントの付いているものが多い。全くのドロップハンドルは数える程しかない。あとは宿であらかじめ用意してきたトランジッションバッグを再確認して、バイクのそばに置く。着替える順番もちゃんと考慮する。ランニング用には筋肉痛用のクリームも用意した。
強い風の中、少しずつ準備を進め、7時半頃には殆どの用意が終わる。國武選手もすぐそばにいる。やはり緊張するのか、それをほぐす様に互いに声を掛け合う。ウェットスーツを着る為に、体中にニベアとワセリンを塗る。がしかし、結局左肩が少し擦れてしまった。これは、ウェットスーツの下にランシャツを着ていたのが擦れたものらしい。8時10分前にはスタート地点へと向かう。もうみんな水に入り泳いでいる。水はかなり冷たい。水温は22℃くらいらしい。全員が水に入ったところ、花火が上がりスタートが切られる。
水中バトルに巻き込まれない様に、なるべく外側を泳ぐ。スタート時少し泳ぎにくかっただけで、あとは全く問題なかった。殆どマイペースと言った感じで泳ぎ切ることができた。新しいゴーグルを使ったが、やや緩かったのか、2回もゴーグル内に水が入ってしまった。もう少しきつめにしたら良かったのか、或いは顔に合っていなかったのか、折角高いのを選んで買ったのに…。
水泳のタイムは、バイクラックまで行ったところで49分11秒掛かっていた。スピードとしては、自分のタイムから言えばまずまずだろうが、あとは全体の流れをうまくつかんで泳ぐ様な努力が必要な気がする。それだけでももう数分は速くなるであろう。
ウェットスーツの下にはランシャツも着ていたし、それ程手間取らずにバイクをスタートする事ができた。井上さんにボトルを渡して貰い、たっぷりと水分を取る。バイクはとても暑くなりそうだった。
初めのうちはかなりのスピードが出ていた。そのうちよく考えてみると、追い風になっている為である事が分かった。折り返してからは、かなりスピードが落ちるであろうと予想できた。
暑い中での90キロという距離から、後の事を考え、あまり飛ばさずに行こうという考えは最初からあった。とりあえず目標は3時間という事にしておいた。先頭が折り返して来るのを見ても、かなり辛そうな様子だった。城本選手などもかなり辛そうな感じがした。往きでは37~40キロ程度、帰りは25~30キロ程度にスピードは落ちてしまった。
バイクの途中、何回かスコール--そこまでいかないが、にわか雨にも降られた。こちらは体のほてりを冷やす為にもちょうど良かった。コースとしては殆ど平坦、路面も一部を除いて舗装状態の良い方だった。
何ヶ所か坂があったが、それ程の坂ではない。上り坂で向かい風というところでは、やはり辛かった。折り返してからゴールまでは向かい風の中、15キロ程あった。スピードは殆ど25キロ程度。腰がだいぶ痛くなり、腰を伸ばしながらのレースになってしまった。その辺りからは追い抜くという事は殆ど無く、だいぶ抜かれてしまった様だ。
それでも何とか我慢しながら最後まで走り抜いた。ゴール近くまで来ると応援が嬉しい。バイクはおよそ3時間、向かい風がちょっと強かった分少し遅くなってしまった。が、実際には何とか3時間で走ったというところだった。バイクのゴール直前での順位は330位という事で、およそ80人程を抜く事ができた様だ。
ランに向かって行くのに、後の事を考え、両足に十分クリームを塗ってからスタートした。スタートの準備もそれ程手間取る事なく、やや疲れた体に言うことを聞かせ、ランへと向かった。
ランは折り返しの21キロ。途中は殆どバイクコースと同じである。一度、銚子大橋の手前まで行き、再び戻って来て、バイクコースの方へと向かう。この辺りでは、まだあまり調子も良くなく、体が火照っている感じがした。それも、途中、行きたいのを我慢していた小便を、道をそれてゆっくりと済ませると体が軽くなり、だんだん調子が上がっていった。
ペースはほぼキロ5分のペースで進んだ。途中、1、2回雨が降ってきたが、長くは続かず、また火照った体にはあまり効かなかった。やはりエイドステーションがいちばんの楽しみとなった。コースは殆どまっすぐ、たまに少々アップダウンがあったが、それもあまり長くはないものだった。
10キロはおよそ50分。15キロまでは24分弱で、割合良いペースで進んだ様だ。辛いといえば、暑さと距離の長さだろうか。しかしそれもエイド・ステーションで水をかぶればまた元気が出てくるし、距離は、走れば走っただけ短くなっていくので、だんだん楽になっていく。いちばん辛かったのは、10キロを過ぎエイドステーションも無く、まっすぐな道がずっと続いた辺りだった。
折り返し辺りでは、残りはあと8キロ程になり、既に半分以上を走り終え、残りが次第次第に減っていく。ほぼキロ5分のペースで走っているので、タイムもだいたい予想できた。
これまでにとらえたランナーの数もかなりな数になった。およそ330位でスタートして、初めのうちは250位までいけば十分だろうと思っていたが、抜いて行く数をみると、ひょっとすると100位台まで行くのではないかと思った。がしかし、そこまでは届かない様だった。5キロを過ぎた辺りで私を抜いて行った平井さんは、190位くらいまで行った様だ。ランももう少し頑張れば良かったか…。頑張れない事も無かっただろうが…。
とりあえず確実に歩を進め、しっかりと、そして完走の喜びを胸にし、ゴールを迎える事ができた。ランのタイムは1時間43分17秒、立派なタイムである。初回の横浜マラソン20キロと同じ程度のタイムであった。
途中で貰ったスポンジが汗をふくのにちょうど良く、最後までスポンジのお世話になった。とても楽しいレースをする事ができた。ボランティアには暑い中、感謝の気持ちでいっぱいである。よく頑張りました。ご苦労様。
(No.68)
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