第7回フロストバイトロードレース
1988年1月17日(日) 曇り
種目:21.1Km ハーフマラソン
記録:1時間19分28秒
順位:総合58位 一般男子35歳以下30位
朝は5時15分に起床。ぐっすりと眠れた。おにぎり2個、もち4個を食べる。満腹。トイレも快調、こうでないとやはり調子が出ない。5時50分頃までゆっくり食事。素早く着替えて6時15分頃家を出る。会社に6時半前に到着。今日は勝倉君のワゴンで出掛ける。横田基地までは初めての道のりである。8時過ぎに到着する。やはり広い。思ったとおりである。
すぐに受付を済ませる。参加賞は長袖のTシャツである。なかなか良い。今回のレースは最初のうちあまり気分が乗ってこなかった。金曜日の15日から休みだったからだろうか。あまり気が張っていなかった。これではいけないと思い、なるべく緊張する様にと心掛けた。
5キロのスタートは9時45分、ハーフは10時30分であった。9時頃になると、会場のグラウンドは人でいっぱいになってきた。やっと大会らしくなってきた。雰囲気はやはり基地のせいか、厚木や座間とよく似ている。
5キロのスタートを見物がてら、ウォーミングアップに出掛ける。先頭はもの凄い勢いで出て行くが、いちばん後ろはのんびりしたものである。乳母車を押して行く人もいる。その後に付いて暫く行く。1キロ程走り、グラウンドに戻る。あまり十分なアップではなかったが、体は暖まる。ストレッチも行う。
10時15分頃には着替え終わるが、まだ周りはのんびりしている。まだグラウンドを回っている人もいる。「アメリカ」のせいか、のんびりとしたものである。10分前にスタート地点へ向かうが、まだ誰も集まって来ていない。5分前になり、やっと皆集まりだす。一番先頭に並ぶ。滅多にある事ではない。
スタートは10時30分ちょうど。なかなか手際が良い。慣れたものだ。座間の時とはちょっと違った。スタートダッシュは勢い良く!! みんな速い。100m程は先頭に付いて行こうと思ったが、とても無理である。無理はせず、自分なりのある程度速いペースで行く。それでも後ろからどんどん抜いて行く。みんなこんなに速いのだろうかと少し不安。厚木の時よりもみんな速い。暫く行くと、先頭を行く2人が見えた。かなり速い様である。それ以外はちょっと離されている。
最初のうちはくねくねと曲がる。マイペースで走っていてもまだ抜いて行く人がいる。自分ではそれ程スピードが落ちたつもりはないが…。なるべく積極的なレースをと思い走る。
ぐるりと建物の周りを回ってきたところで約5キロ。タイムは18分ちょうどくらい。あまりあてにはならない様だが、まずまずの良いペースである。1周ぐるりと回ってきて元の道へ戻り、外周道路を走る。ペースはややダウン気味であったろうか。少しずつ、少しずつ何人かに抜かれて行くが、じっと辛抱する。
最初の給水所で水を取ろうとするが失敗。それ程必要でもなかった。それを過ぎると滑走路が見えてくる。まっ平らな広々とした土地が広がっている。滑走路のいちばん端に青梅神代太鼓の人達が来ていて、太鼓の演奏で応援しくれている。応援の少ない基地の中では頼りになるものだ。それを過ぎると今度は滑走路の反対側に出る延々と続く直線である。
まだまだ苦しくはない。なるべく積極的なレースを心掛ける。これだけ良い条件が揃っているのだから、平凡な記録ではつまらない。なるべく前の人に離されない様にと務める。
第2の給水所が何度か右、左に曲がったところで見えてくる。今度は失敗しない様にと思い、しっかりと取る。だいぶ水はこぼれ、底の方に少ししか無かったが、それで十分であった。少々喉につかえるが、元気が出る。この辺りで確か32分過ぎであったと思う。8キロ辺りか…。まだまだ半分は来ていない。
再び調子を上げて行く。これからまだまだ滑走路の反対側まで行かなければならない。前を行くランナーも何人かとらえ、スピードを上げて行く。滑走路の配置や全体が、実に厚木基地と似ている。
だいぶ走ったところで、だんだんと建物が見えてくる。レーダーなどもその異様な姿を見せる。滑走路の反対側まで来てしまった様である。この辺りでたぶん40分くらいであろう。しばらく建物の合い間を行き、細い道に出る。その先の折り返しが約44分であった。もうかなり手前で中間点は過ぎている様であった。
もう残りは半分も無い。ベストを尽くす様頑張る。折り返してからは、後ろから続々とランナーがやって来る。先頭を走っているのは2人の様だった。その後ろはかなり差がつけられている。その後ろに何人いるかは、自分の事で精一杯で分からなかった。
だいぶ後続のランナーとすれ違い、再び滑走路の端まで来たあたりで、後ろから何人かが付いて来る足音が聞こえてきた。この辺りで、この連中に抜かれず、このまま付いて行けば…、と思い、その足音に負けぬ様に頑張った。その足音も、やはり付いて来ようとするのか、全く変わらない。それ以上に、一層頑張って付いてくる。足の調子や息づかいも、自分に良く似ていて走り易い。もうこれは2人で走って行くしかないと思う。そう思うと再び元気が出てくる。
コンディションも、寒くなく、暑くなく、風も殆ど吹いていないので、最上と言って良い程である。汗もちょっとにじんでくる程度である。2人で走りだいぶ調子が上がって来た。相手もこちらを意識してか、調子を合わせてくる。だんだん「ハイ」になって来て、2人でレースのトップを争っている気分になってくる。気分はトップランナーの様だ。そして次第次第にペースが上がっていく。前を行くランナーをとらえ、一気に抜いて行く。
途中、給水所では水などには振り向きもせず、中央を突っ走って行く。瀬古や中山の気分で先頭を行く。ペースとすれば十分に3分台のスピードである。3分30秒くらいのラップも出たかも知れない。あっという間に神代太鼓の応援のある、滑走路の反対側に来てしまった。途中何度か見た時計のタイムも、その走るスピードに酔いしれ、殆ど忘れてしまった。
太鼓の応援の前をあっという間に通り過ぎ、前を行くランナーも軽く抜き去って行く。多分タイムは1時間程度であろうか…。あと20分もすれば…5キロ程度である…ゴールなのであった。途中、やや太ももに疲労が出てきたが、そんな事は言っていられない。2人のトップ争いが行われている最中である。
往路に有った最初の給水所では、再び水を取ろうと思った。しかしスピードは落とさない。手を伸ばし、差し出されたジュースを取ろうとするが、再び失敗。手に掛かってしまった。残念!! ここでは水は取りたかったが…。しかし仕方がない。
残りは約3キロ程度と思った。確か時間は1時間8分程度を差していたと思う。次第にゴールは近付いて来る。しかしスピードは落ちない。前を行くランナーも次々にとらえる。やがて地面に20キロ地点が示されているところまで来る。タイムは1時間13分36秒、かなり速い。これが本当ならば、ゴールは17分台である。こんな事があって良いのだろうか…。
この辺りで相棒がちょっとスパート、自分も付いて行く。逆に先頭に出る。また併走する。最後のコーナーを曲がると、もうそこはゴール、と思うがそうではなかった。ちょっと距離が違っている様だった。500mほど。
暫く行くとあと1キロという声がする。まだ2人の争いは続く。どちらが先頭でゴールするか…。やがてゴールが見えてくる。周りは観客でいっぱいである。相手がスパート、速い。しかししきりに後ろを振り返る。何とか付いて行く。1m、2mと差は付いたか。
ランナーをひとり抜く。何とかあの後ろに付かなければ、と必死で追いすがる。やっと抜き去る。時計が見えてくる。まだ19分台である。秒の方は人陰で見えない。何とか19分台をと思いつつ、必死にゴールイン!!
暫くはどこがゴールラインかも気が付かずに進む。既にゴールを通過したあと、やっとゴールを通過した事を確認し、時計を止める。タイムは1時間19分34秒。ゴール通過タイムは30秒程度であろう。そして先にゴールインした相棒と良いレースができた事を喜び合い、そのお礼をする。ゼッケン「41」の彼に。
今回は非常に良いレースができた。気分を良くして着替えに戻れた。その気分のせいか、足取りも軽くこのまま着替えるのが惜しくなり、他の仲間の応援に出掛けてしまった。
レース後は冷たいバドワイザーと、暖かなホットドッグで空腹を満たす。アトラクションでは神代太鼓の演奏をゆっくり聞くことができた。帰路はゆったりとした車で、のんびりと帰って来る事ができ、素晴らしい大会であった。全てに、非常に満足する事ができた素晴らしい大会であった事をここに記録しておく。
(No.26)
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