第1回トライアスロン日産カップ神奈川県選手権
1987年8月1日(土) 曇りのち雨
種目:Swim 1.5Km、Bike 40Km、Run 10Km
記録:2時間32分00秒 総合58位
前日の7月31日(金)、理事という肩書のため、ボランティアの人達と共に会場のセッティングを行う。清水会長、平井理事長らが先頭に立って行われた。本部のテント、バイクスタンドの設営等かなりのハードワークであった。本部スタッフのメンバーは、この後も仕事が残っていた様である。
大会当日、7時頃起床。曇り、コンディションとしては絶好である。家族と共に朝食をとる。たらふく食べる。餅2個、ご飯1杯、バナナ1本。9時過ぎに自転車を車に積み込んで出掛ける。日産グラウンドには9時40分頃到着。駐車場には既にかなりの車が止まっていた。私の車のすぐ後ろから、同じ鉄人クラブの長谷川さんが付いて来た。この時にはまさか~が優勝するとは思ってもみなかったが…。
そろそろ「チャレンジャー」コースのレースが始まる頃である。バイクを組み立てグラウンドへ向かう。もうかなりの人達は来ている様だった。暫くしてから受付が始まった。鉄人クラブのメンバーも続々と見えてくる。井原さんもいたが、何か緊張している様な、疲れている様な感じを受けた。結果も彼にしてはあまり良いとは言えなかった。受付の次はバイクチェック。「ヘッド部」のがたつきがあるとの事で、BSの整備で調整を受ける。
家で用意してきたバイク用、ラン用のトランジッション用のひと揃いをチェックしながら、用意された袋にしまう。やはり他の人はウェットスーツを着用するつもりらしい。夏でも必需品かもしれない。そのへんの用意が終わると少しリラックスする。少し早めに昼食をとる。おにぎり2個とおかずを少々。皆さん、やはりバナナを用意してきている。
11時過ぎから競技説明会が始まる。ちょうどその時、チャレンジャーの部トップがグラウンドに現れる。小山台中学校トライアスロン部の部長(中学3年生)だそうである。会場が大いに盛り上がる。暫く説明を受けた後、バイクコースの試走に向かう。要所、要所で注意を受ける。自分は何度も回っているコースなので、よく知っているつもりである。試走を12時過ぎに終了し、各々スタート地点へ向かう。
バイクスタート地点までバイクで行き、自分のトランジッションバッグとバイクをセッティングする。そしてスイムスタート地点に向かうところで選手確認とゼッケンの書き込みをする。マジックのゼッケンは指宿以来2度目である。「23」を両腕、両脚に書いてもらう。そこからスタート地点まで更に200mほどある。はしごを降りてゆっくりと向かう。もうかなり人は集まっていた。ウォーミングアップのつもりで少し体を慣らす。
一度岸に上がり、再度人数のチェックを行う。そしてひとりずつ海に入って行く。岸からスタート地点までは100mくらいある。浅瀬が続いている。スタート地点でようやく胸のあたりまで水が来る。暫く待たされ、体が冷えてくる。やはり夏でも水の中では冷たいものである。12時55分、スタートの合図が鳴った。
皆一斉に泳ぎ出す。私はいちばん先頭に並んでしまった。自分では一生懸命頑張るつもりだったが、他の連中は更に速かった。後ろからどんどん追い付いて来る。後ろからは足にまとわりついてくるし、横からはクロールの手が回ってくる。50mほど泳いでギブアップ、しばらく平泳ぎに変える。みんなこれほど速いとは思わなかった。疲れて水を飲みそうになる。じっと耐える。しばらくして、落ち着いてから再びクロールで泳ぎ始める。ここで何とかペースを取り戻す。一時はどうなるかと思った。自分なりに精一杯泳ぐ。
折り返しまでやっとたどり着く。10分くらい掛かった様な気がした。ここまで来ればあとは何とかなると思う。見慣れたウェットスーツ(阿部さんだと思う)が前を泳いでいたので多少安心する。多少蛇行して泳いでいる様だった。少しロスがある。しかししようがない。水もあまりきれいとは言い難かった。やはり茅ヶ崎の海と大した差は無いようだ。
スタート地点まで戻る。またひと安心。この辺りから女性が近くにいて、並んで泳いだり、前後になって泳いだりする。阿部さんも近くにいる様だった。もうこの頃には先頭は最後の折り返しを回り、半分くらいは来ている頃だったのだろう。折り返しに向かって行く時も、右に左にかなり曲がっている様だった。コースロープにぶつかったり離れ過ぎたり…。
折り返しを過ぎ、残り375m。少しスパート(のつもり)でスピードを上げる。が、あまり前後の人の差は変わらない様だった。スタート地点の石柱まで再び戻って来る。そこから陸地の方に向かい、少し泳ぐ。あと100mほどは水中ランニング。思う様に進まない。陸に上がり、日産の工場へ向かって走る。かなり疲れた。「はしご」を上るところで順位の確認。103位との事だった。ショックを受ける。かなり遅い。後ろにもかなりいるとは思ったが、半分より後ろの方になってしまった。
気を取り直し、バイク地点へ向かう。水を2杯。両隣のバイクは既に無い。スタート時、海の中で足を切った様だった。右足親指の付け根辺りから血が出ている。簡単に汗を拭き、ランシャツを着てスタートする。この時点で少しは前に行けた様だった。なるべくトランジッションタイムを少なくする様努力する。目標は50位という事で、バイクで30人、ランで20人を抜くというつもりで出る。
スピードメーターが付いた為、スピードが分かり非常に良い。前回とはだいぶ違う。最初は平均35Km/h以上で行く。陸橋もそれほど辛くない。先行する人もどんどん抜けるという感じである。とにかく前回(指宿)が遅かったので、今回はなるべくスピードを出して行く。周回チェックのところでスピードダウンするのが辛い。家内と子供たちが応援に来ていた。子供の前だけでも頑張る。その先、左に折れた所にボランティアで勝倉君が来てくれていた。
何しろ3周回コースなので人がたくさんいる。知った顔にもずい分出会う。コースは理事会や前日のセットアップでかなり走っているので、地理的には知っているので、ある程度は有利であろうか…。とにかく35Km/h以上で走る。前半はほぼそのペースで走れ、順位もかなり上がった様だった。八田君も後ろから来ているとの事だった。(勝倉君)
何周か回るとだいぶ疲れてきた。陸橋の上りも少し辛くなり、また先頭を行く人達にも何人かに抜かれた。高山さんや向君は分かったが、長谷川さんには気が付かなかった。(既に先行していたのかも知れない。)しかし抜いて行く人達はやはり速い。抜かれた人数は5~6人と思われる。抜いた人数は数不明。30人以上は抜いているはず。路面も海付近の倉庫付近は良いが、工場内に入ると凸凹が結構あり、走りにくかった。
マジックでチェックを6回して貰い、最後のところで紐を貰いゴール地点へ向かう。既にランを走っている人はたくさんいて、バイクスタンドにもかなりバイクが並んでいた。もちろん高山さんのバイクは置いてある。シューズを出し、タオルで汗を拭く。ヘルメット、サングラス、手袋をしまう。シューズのひもを締め、帽子をかぶりスタート。ストップウォッチを止めると約1時間8分、まずまず。そこから再びストップウォッチをスタートさせる。しかしなかなか「0」にならない。結局150mくらい時計を見ながら走ってしまった。
バイクの最中、かなり水を飲んだ様だ。それがランに来て、ちょっと効いた。腹の中は水でいっぱいである。少しずつ腹をかばいながら、それでも精一杯頑張りながら走る。暫く行くともう給水所である。腹は水でいっぱいであるが、やはり水を取る。少し飲む。ペースはなかなか上がらない。自分でも納得がいかない。やはり暑さのせいだろうか? いいペースで抜いて行くやつもいる。付いて行こうと思うが、足が言う事をきかない。
折り返しでマジックの印をつけて貰う。暫くすると長谷川さんが抜いて行く。ひと言、ふた事言葉を交わす。自分ではトップだとは分かっていなかった様である。しかしこの時点で既にトップだった様である。抜いて行く時のペースも良いペースだった。さすがである。鉄人のメンバーともよくすれ違う。すぐ後ろに鉄人クラブの松井さんもいた。抜かれない様にと頑張る。八田君も確認する。かなり辛そうである。
自分のペースとしてはキロ5分をちょっと上回る程度のスピードだろうと思う。指宿の時よりもかなり遅そうである。なるべくイーブンペースで走るように努力する。しかしかなり疲れている事は事実の様である。グラウンドの周辺に行くと応援の人も結構いる。鉄人のランシャツを着ているので、皆応援してくれる。やはり暑い為かペースはどうしても伸びない。じっと耐えながら走る。
バイクの折り返し地点を過ぎる。まだ一生懸命バイクをやっている人もいる。コースはフラットで走りやすいが辛い。タイムは殆ど気にしていない。バイクスタートから折り返してスタート地点までが約10分、2キロ程度。再び折り返し、スタート地点までの1周が18分程度と思われる。従って3種目めという事を考えると、コースはかなり短い様であった。
バイク折り返し点で、明治の栄養補給剤(ザバス)をとる。最初は良かったが、暫くして喉がかわく様な感じになり捨てる。残り1周、あと20分と思い走る。途中、高山さんらがかたまって抜いて行った。やはり速かった。
2回目の最初の折り返し過ぎあたりで、鉄人クラブの藤原君に抜かれる。なるべく付いて行こうとするが、ちょっと及ばない。ただ50mくらい前方にずっととらえていた。結局この差は縮まらなかったが…。ラスト1キロ~1.5キロくらいになり、ペースを上げようと頑張る。しかしあまり上がらなかった様である。
最後、チェックを4回受けた事を確認し、ゴールのグラウンドへ入って行く。私の前には2~3人が見えるだけだった。暑い、乾ききったグラウンドを、ゴール目指して1周する。最後、ランナーがひとりすぐ前にいたが、結局抜けなかった。ラストスパートをするよりも、完走の味をかみしめながらのゴールを楽しんだ。ゴール前の時計は2時間32分を過ぎていた。
ゴールでは完走賞、Tシャツとドリンクを1本、あっという間に飲み干す。まだまだみんなゴールに向かってくる。それを尻目に芝生に向かう。そこでひと休み。ビールとおにぎり。走り終わった後の空腹にはたまらなく美味しい。これが無いと終わらないのである。あとは、長谷川さんの表彰式を羨ましげに見ながら帰路に着いた。
第2回の日産カップでは、是非今回の記録、順位を上回る成績を出してみたいと思いつつ、今回の大会の報告を終わりにする。
(No.19)
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